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過去ログ240 2016/11/12 19:47

▼無名さん

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 昔、四つ辻に店を構える老婆から習い覚えた魔法が役に立ったようだ。正規の魔術ではなく、どちらかというと呪術に属するものではあったが……。

 店内が濃密な乳白色の靄に包まれるころには、客も従業員もすべての人間が眠りに落ちていた。目覚めたときには、第二位階の醜態はきれいさっぱり忘れ去られていることだろう。

 セディアはライシュルトを見やり、苦笑した。呪術発動の功労者であるのに、みずからも術に囚われ、寝入っている。

 ライシュルトの寝顔に、セディアは心がほんのりとあたたかくなった。勤務中の凛とした表情も魅力的だが、無邪気な寝顔も捨てがたい。

 髪をなで上げ、額にキスを落とす。眠りは深く、目覚める気配はない。

 少し考え、セディアはライシュルトを横抱きにすると、二階に続く階段を上っていった。

 【銀の牡鹿亭】は、一階が酒場、二階が宿屋になっており、酔い潰れた客の宿泊先として重宝されているのだ。

 セディアは客室のドアを魔法で解錠し、ライシュルトをベッドに横たえた。酒気で火照った肌に口づけながら、衣服を脱がせにかかる。

 「……団、長?」

 ライシュルトが目を覚まし、不思議そうにセディアを見つめた。

 「対価をもらうぞ、ライ?」

 後始末をしたのだから、これぐらいの役得は許されるだろう?――

 グリーングレイの瞳に挑むように見すえられ、ライシュルトは息を呑んだ。

 「……っ、ちょっ、なんでオレがっ、……んっ、あっ」

 抗議しようと開いた口をセディアの唇にふさがれてしまう。

 「だめか?」

 叱られた子どものような口調で尋ねるセディアに、ふっと身体の力が抜けた。団長も大変なのだろうな、と思うと、いとおしさが込み上げる。

 「しょうがないなぁ。いいですよ、団長」

 ライシュルトはふわりと微笑み、恋人に身をゆだねたのだった。

(続く)
11/12(土)19:47

▼無名さん
 魔方陣、笑い声が聴こえるし、めちゃくちゃ怪しいんですが……(笑)

 たしかにピエール様が出てこないときは、団長イケメンですね(笑) 原因は第二位階だったか……
11/11(金)20:57

▼ぱんだまん
無名様
忘却の魔法はきっと補助系魔法なのです(笑)
団長は髭のプライベートに関わるとイケメン率が減るんですかねえ。アレのキャラが濃すぎてwww
11/11(金)17:05

▼無名さん
 クラウド、ただ居るだけになってますね(汗) ライシュルト贔屓なもので……(笑)

 団長、魔法が使えたとは知りませんでした(笑) なかなかイケメンっぽい展開になりませんねぇ。う〜ん……。次あたりで胃に穴があきそうです(笑)
11/11(金)15:33

▼ぱんだまん
無名様
なるほど、連携プレイですね♪( ´▽`)忘却の魔法は高度そうですが、ライシュルトにならまかせられると( ^ω^ )こういう信頼関係好物です(笑)
個人的にクラウドだけは覚えて欲しいところですがw
11/11(金)13:22

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