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過去ログ242 2016/11/14 20:21

▼無名さん
あと1話ですかね。もうちょいで完成しそう。
11/14(月)20:21

▼無名さん
 魔力の供給を断てば、簡単に取れたみたいですね(笑)

 イギリスの本を読んでいると、暖炉に香りのある木をくべていて、いいなと思います。海岸から拾ってきた流木を投じると、海の潮の香りがしたり。暖炉の文化って感じで萌えます(笑)
11/14(月)20:20

▼ぱんだまん
無名様
あら、魔法は嘘っこでしたか(笑)さすが髭の方が上手ですねえw

リンゴの枝の香りを嗅いでみたくなりました( ´ ▽ ` )
11/14(月)13:45

▼無名さん
続きです。文字数オーバーで途中で切れてます(´・ω・`)
11/14(月)10:52

▼無名さん
10
□□□□□

 第二位階の私邸の居間では、暖炉の焔がやわらかくあたりを照らし出していた。執事がりんごの枝をくべたのか、室内にはさわやかな香りが漂っている。

 毎年、この時季になると、朝晩の気温がぐっと下がり、炉端での団欒が恋しくなるのだが……。今年は冬の到来が早いようで、夜間は格別に冷え込む。

 粉雪が舞い、身を切るような寒風が吹きすさぶ中、事態を収拾するために酒場に戻ったであろう聖騎士団長を、ほんのちょっぴり気の毒に思いながら――

 暖かく快適な室内で、ピエールは酒場の映像を肴にワイングラスを傾けていた。セディアが帰るなり、猫耳と尻尾をむしり取り、メイド服を脱ぎ捨て、部屋着に着替えたのは言うまでもない。

 「取れなくなった」というのは、無論嘘である。セディアを困らせたかっただけだ。明日、猫耳をつけたまま登庁するのもおもしろそうではあるが、セディアの胃に穴があきかねないのでやめておく。

 「なるほど。忘却の呪文ですか。古の呪術を引っ張り出してくるとは……。セディアもなかなかやりますねぇ」

 水晶球が映し出す酒場の映像を眺めやり、ピエールは愉しげにつぶやいた。

 ライシュルトが古い呪術の魔方陣を知っていたことも驚きなら、セディアが正確に手順を踏んで呪術を発動させたことも驚きだった。

 人の記憶に働きかける魔法は難易度が高いと相場が決まっているし、おまけに記憶を司る精霊は扱いが難しいときている。

 聖騎士団長のみならず、聖騎士首席も有能なようで、結構なことだ。

(続く)
11/14(月)10:50

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