1 エレン・イェーガー

特技:ヤセ我慢

仰せのままにって何なんですか、あなたは肝心な時に限って口をつぐんでしまう。それが大人の反応なんだろうなって子供の俺は思う、あなたの崇拝する強さは忍耐なんだろなって...分かっていても俺は寂しい。

俺はやっぱり子供っぽいですか?あなたに寂しい思いをさせてまで俺は大人のポーズをきどっていたくない、ずっとガキ扱いされて呆れられる方が遥かにマシです。考えがまとまるまで大人しく待ってますから何でも話して下さい、そうじゃないとどこまであなたに踏み込んで良いのか着地点が分からなくて不安になるって言うか。...本音で話してくれるまで俺はしつこいですよ。

長くなりましたけど、もっと頼って欲しい。今夜会えなかった分夢で会えたら良いな、それだけの話です。大好きです、俺のリヴァイ兵長。
2 リヴァイ
俺らしくない言葉だと解っていて、敢えてあの言葉を選んだ。

選択を迫られる度に何かを切り捨てて、切り捨てて、振り返らず進み、それで今の俺が出来上がった。
後悔ならもう飽きた、迷うことにも疲れた。
つまらない大人だと笑えばいい、俺はお前が恋い焦がれるような出来た人間じゃねぇ…ただのつまらねぇ大人だ。
それくらい、お前でもわかるだろう、エレンよ。

お前に泣いてすがるなんて俺には出来ねぇ、それでもお前が望むのなら俺はお前にひっそりと耳打ちしてやる。
それは、お前が俺に優しすぎて、どこまでも求めてくるからだ。
俺が今切り捨てようとしている感情を、お前ならまだ引き留められるかもしれねぇ。

俺の本音は重たい。
お前を押し潰しちまうかもしれねぇ、抱えきれねぇようなもんかもしれねぇ。
後悔しないというならお前にだけ心の内を明かしてやる。
それでも構わねぇと心を決めたら俺のところに来い。

今はまだお前の想いに応えてやることは出来ねぇ、だがお前の気持ちを踏みにじる気もねぇ。
宙ぶらりんのままのお前はいつまで耐えられる。
こんなどっち付かずの俺に愛想を尽かしてお前がどこかにいっちまうんじゃねぇかと恐怖する俺もお前に侵食されてるのかもしれねぇ。

それから俺は夢を見ねぇ。魘されて目覚めることはよくあるが、記憶には残らねぇんだ。
もしお前の夢を見ても忘れちまうだろう。
だから、夢ではなく直接俺に会いに来い。それならきっと俺は忘れねぇ。

俺の記憶にお前を焼き付けてくれ。
全てを塗り潰すくらいに。