1 ミカサ・アッカーマン

指輪は持っていて

エレンから別れを告げられた。不思議と悲しくはない。思い返すと感謝ばかりで、だからこの場所へ残しに来た。別れ際にぐちぐち言うのは好きじゃないから。

エレン、貴方との出逢いは運命じゃないとしても何かしら縁を感じるものだった。これはずっと自慢したい秘密。
掴みどころが無いマイペースで、私には殆ど甘えない頼らない。それでいてたまにぽろっと弱音を見せる所がいじらしい。貴方には、放っておけないと思わせる魅力があった。可愛いくて変なフェチで……はぁ、やっぱり…エレンは可愛い。

本当は、もっと親しくなってもっともっと…エレンの頼れる存在になりたかった。この楽しかった思い出は胸にしまっておく。

エレン、今までお疲れ様。
ミルクの香りを嗅いだ時は私を思い出して。