1 リヴァイ

四月某日の邂逅。

単なる気紛れから紡いだ有り合わせの縁が日を経て確たる物となり、それが実を結んだのがつい一ヶ月前。
雨を理由にお前が俺を思い出さなければ恐らく今は無かっただろう。それが気紛れか、或いは嘗ての一夜に残した痕が消えなかったのかは未だ俺にも判じ兼ねる。


雨天に限らずお前の声を求めた時点で大方お前に惹かれていたんだろうが、日常を共にして以来至極自然に生活に溶け込むお前の存在がより一層大きくなる一方で。
正直な話、身を据えずに気儘に過ごす事を考えていたのも事実。理由の如何にしろ、その思考を凌駕して今に至るのはそれだけお前への好意が強いという事を確と自覚した。


…生憎と綴る場に慣れてねえ手前多少とは言えん此の不自然さは拭えねえが、一ヶ月の記念を以て此所に記す。


───エレンよ、今後も俺の隣に居ろ。