1 リヴァイ

仔猫の呟き

お前と日々を過ごすようになり、胸に様々な言葉が降り積もっていく。しかし元々筆無精だ、日記を抱えても続かねぇ気がする。
しかし溢れるそれは積もる一方…と思っていりゃ、奇しくも今日は恋文の日らしい。少々類いは違うしギリギリだし何より柄じゃねぇが、ここでこぼしておく。


なぁ、お前は今幸せか?
出会ってもうすぐ半年経つが、俺は毎日が幸せだ。怖い程に。
あの日散々駄々を捏ね騒いだ挙げ句、臆病にも面と向かって言えなかった気持ちを受け止めてくれた事…感謝している。
互いに歳も立場も違う、更にそっちは本来俺を導く立場だ。きっと葛藤があった筈なのに…いつも困らせちまってるな、俺は。…いや、まぁ今も進行形で困らせているが。
それでも、眉を下げながら俺を許す声が嬉しくて、その優しい眼差しを向けてほしくて、ガキみてぇに我が儘ばかり言っちまう。

まだ世間の目もある。今はまだ声に乗せるのは尊敬を込めて職を、心では愛しさを込めてお前の名を。身体だけじゃなく、全てを貰ってもらう日を心から楽しみにしている。
…とは言え俺はそれなりに嫉妬深いからな、後々面倒なのを嫁に貰ったと後悔しても遅いぜ?…だから、観念してこれからも隣に居させてくれ。


きっと気付かねぇだろうからと好き勝手こぼしたら、少しすっきりした。またこぼしにくる。
2 リヴァイ
今日も、ぽつり。

掛け布団中うっかり寝惚けて口にしちまってた名前…と言うか愛称は、嫌そうじゃなかったんでほっとした。
エルヴィンと言う名は響きも字面も好きだが、どうにも発音しにくい。急いで呼ぶとえるいん、になっちまう…誰だよ…。だから月並みだがつい、エル、と呼んでいる。許せ。
…まぁ呼びにくいのはお互い様か。ヴが入ったヤツ故の悩みだな。

今年は夏に遊ぶ約束も出来たし、アイツがどんな水着を選ぶのかも楽しみだ。エルヴィンには…そうだな、黒のブーメランでも……冗談だ。面積は多くするから安心しろ。

想いが通じてから日々が充実し過ぎていて、それまでどう過ごしてたのか思い出せねぇ。それくらい、幸せだ。
心の中で甘えるように喉を鳴らし、隣に居られる幸福を噛み締める。そんな、日常。


しかし、ここに言葉を残す前に恋人持ちに10の質問ってヤツをやりゃよかった…あれ、ここに残す前身の場所だったんだな。普段面と向かって伝えられねぇことを語るチャンス、勿体ねぇことをした。
…順序、逆になっても大丈夫なんだろうか。
3 リヴァイ
先日から恋人が可愛い。
思わずぐうかわとか叫びそうになったじゃねぇか…俺のキャラじゃねぇにも程があるだろ…危ないところだった。

お前が喜ぶなら菓子もジュースもいくらだろうと与えてやりたいが、夜中に食うんじゃそれは快諾できねぇ。……とは、内心の俺。
結局許しちまう辺りエルヴィンの可愛さは危険だ…。

菓子をこう一つ一つアイツの口に運んでやって、嬉しそうに食べる様を眺めててぇ。


…流石に本人には言えなかったが。うるせぇ、こう見えて可愛いもんが好きなんだよ。


もうすぐ五月も終わる。…半年か。
4 リヴァイ
今日が、俺が声をかけて半年。
明日がエルヴィンから返事がきて、半年。

気恥ずかしくて何も出来てねぇが、そのことを話したりした訳でもねぇのに初めて愛称で呼ばれたのが今日で、少し、いやかなり、柄にもなく浮かれた。

面と向かっては言えねぇが…こんな我が儘ばかりの可愛げのねぇガキと半年も付き合ってくれて、ありがとう。
とは言え、この期間で満足する気は更々ない。これからもよろしく頼むぜ、旦那様。

エルヴィンと出会えて、幸せだ。
5 削除済
6 リヴァイ
盛大にミスをしているのを見つけて削除。…とんだ失態だ。


ようやく柄じゃねぇ愛らしい響きの愛称で呼ばれるのにも慣れた。
とは言えまだまだ擽ってぇし、照れもあるが…エルヴィンにそう呼ばれる度に胸のあたりが暖かくなる。アイツの声にはなにか不思議な効果でもあるのか?

今まで清潔さ以外無頓着だった服や見た目も少し気にするようになった。初めて見せる姿はいつも、少しは魅力的に見えているかが心配になる…これは私的だが劇的な変化だ。
少しずつ、少しずつ、エルヴィンに染められていくのを感じる。それと同時に、俺もエルヴィンを染められていればいいと思う。
…そして俺なしでいられなくなりゃ、いいのに。


なぁ…エルヴィン。
俺は独りよがりでお前に後悔させちまうようなガキだが…これからも、隣に居させて欲しい。
今は困らせてばかりだが…いつかはエルヴィンを支えられるような、そんな存在になる。…だからどうか、末長く見守っててくれ。
7 リヴァイ
最近のうだるような暑さにどうにもやる気が出ねぇ日が続いているが、現金なもんでエルヴィンからの連絡が来る度身体がしゃんとしやがる。会える日は外の温度なんか気にならねぇで飛び出しちまう。
…我ながらどれだけ思春期の乙女思考だと思うが、嬉しいもんは嬉しいんだから仕方ねぇ。
エルヴィンは俺を猫だと言うが、最近犬の方が近いんじゃねぇかと思っている。…別にどっでもいいが。

まだ先になりそうだが、アイツの手料理が楽しみだ。その前にやらねぇといけねぇことがあるが…まぁなんとかなるだろ。多分な。


アイツと並んでも恥ずかしくねぇよう、もっと花嫁修業を頑張らねぇとな。
8 リヴァイ
※愛称使用の為閲覧注意。


…さて、前回の呟きから今までの間で恋人にここが完バレしていたと分かり悶絶していた訳だが。
どうせバレたんなら開き直ってこっ恥ずかしいことばっか言いまくって……言い、まくって………無理に決まってんだろうが…!

…あまり意識せず、普段通りに好き勝手呟いておく。


徐々に季節が代わり少しずつ環境が変化していく中、変わらず好きだと囁いてくれる声が、向けられる眼差しが、…愛おしい。
互いの差を気にしすぎて些細なことで癇癪起こす俺に愛想も尽かさず、よく付き合ってくれると思う。こんなに大切にされるのは初めてで…まだ少し擽ったくて、慣れねぇ。
だがその擽ったさが心地いいなんて、初めて知った感情だ。

きっとこれからもエルにたくさん甘やかされて、身も心も染まっていくんだろう。…あぁ、悪くない。どころか、ひどく甘美にすら感じる俺は大概重症だ。

これだけ俺を変えちまったんだ。ちゃんと最後まで責任、とれよ?

もちろん、まだまだ乗り越えるものも多い。それでも、エルと一緒なら大丈夫だと信じている。
…早く共に暮らせる日を夢見て。


しかしご褒美を渡せなかったのが気になっている。…お預けになったからその分多く寄越せ、とか言わねぇよな…?
9 リヴァイ
※愛称使用の為閲覧注意。


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久しぶりの呟きが最愛の恋人の誕生日を一日勘違いする、と言う大ボケをやらかした報告になる間抜けがここに居るぜ…。

本気で今日だと思っていて、今日の朝何て言おう、どう祝おうと言葉を考えながら何気なくここを覗いたら……携帯を落とすだけで済んだのは幸いだった。


…だがエルは笑って受け止めてくれた。こんな時もエルは世界一優しい…また惚れ直した。
ともかく過ぎちまったもんは戻らねぇ。立場上大した祝いは出来ねぇが、これからも精一杯エルに感謝と…愛している、と伝えていこう。

改めて、この日を一緒に過ごせたことに感謝を。…愛している、エルヴィン。ずっと一緒、だからな?



そういやハンジにプレゼントの相談をしたら、「裸のリヴァイにリボン巻いて私がプレゼントってやれば喜ぶんじゃない?」と言われた。…これ、全然嬉しくねぇ、よな?


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しかし、最近内容が日記じみている気がするんだが…日記を使う程頻繁に書く文才はねぇ。このままここで呟かせてもらうとする。悪いな。
10 リヴァイ
二人が出会って、一年。
充実しすぎてあっという間だった……いや、よく考えりゃ転がり込むように押し掛け、うっかりこぼした筈の告白は受け入れられ、気がつきゃ婚約に同棲まで約束した怒涛の一年だった。

これだけ愛されてても女の名を出されりゃつまらない嫉妬もするし、つい意地を張る俺を甘やかすのが上手い俺の旦那は相変わらず…優しくて格好よくて時々可愛い。
こうして毎日愛しい存在の傍に居られ、幸せを噛みしめられる奇跡に感謝を。俺は世界一幸せ、だ。


愛している、エルヴィン。

願わくは、これからもずっと傍に。
11 リヴァイ
あぁ、こんなに幸せな誕生日はねぇ。

…愛している、エルヴィン。
どうか、どうかずっと、これからも傍に。
12 リヴァイ
※愛称使用+現パロの為閲覧注意(これまで諸々を暈したつもりで呟いていたが、流石に表現の限界がきた。…ので、注意事項を増やす。苦手なヤツは気を付けろ)








新年は二人でのんびり過ごせたが、最近は随分忙しい日々を過ごしている。
特に俺は色々節目の年、エルも職業柄多忙な時期だ。お互い初夏くらいになるまではきっと落ち着かねぇんだろうな。

そして何より、エルの親への挨拶、だ。…正直、エルに告白した時と同じくらい緊張している。そして、楽しみでも、ある。
お世辞にも行儀のいい身とは言えねぇが、エルへの愛情は精一杯伝えるつもりだ。もし反対されても…ゆっくり時間をかけて伝えていきたいと思っている。
…頑張るから、な。


…とか不安めいたことを言っちゃいるがちゃっかり同棲も始め、婚約指輪まで貰っちまった…何度でも言える、毎日幸せだ。
エルから与えられるたっぷりの愛情と幸せにひたりっぱなしの俺の身体は今、間違いなく砂糖まみれの菓子みてぇに甘い。

…………だからって、あまり味見するんじゃねぇぞ。