1 リヴァイ

無題

最後のお前へ

元気でやっているか。相変わらず多忙で寝る間も惜しんで机に向かっているんじゃねぇだろうな、身体が資本だとくれぐれも忘れるなよ。

あれから、一年以上経った。
まるで自分の言葉に縛られたように俺はお前を忘れられずにいる、…心配するな、そういう意味じゃねぇ。

お前を愛していた。憧れていた。尊敬していた。今もそれは変わっちゃいねぇ。
お前に教わった事、身に染み込んだ事、それが今は別の誰かの道標になっているらしい。
共にした時間の中で大事な事を沢山教えてくれた、大事なものを沢山与えてくれた、そうして今の俺がいる。最後の最後で…応えられない可能性を見て逃げ出した俺にお前はそれでも気遣ったのかもしれねぇな、何から何まで世話になりっぱなしだった。
甘えていた。

エルヴィン。
お前に恋する程、幸せな事はない。なかった。
あの一年半、俺は誰よりも幸せだった。

無事を祈ると共にいつまでも感謝している、きっと、忘れない。
お前の幸せを願って最後の言葉を、此処に。
有り難う。