1 エルヴィン・スミス

愛しいお前へ

友人にお前とのことを包み隠さず話してみたよ。
馬鹿じゃないのか、って多少食い気味に詰まられて笑ってしまった。
―――本当にね。今考えると如何してあの時もっと…と思わなくもない。
私の気持ちは最大限伝えたと思っていたんだが、肝心な事を何ひとつお前に告げていなかった。
鳩を見返して唖然としたよ。
言葉が足りなかったのは勿論、結局のところ私はお前にきちんと気持ちを打ち明けてすらなかった。
後悔がないと言えば嘘になる。
だがもう終わったことだ。過去は過去。
そこに囚われず前に進みたい。…出来ることならね。

次はもう少し感情の儘に振舞えるよう、そういう自分でありたいと切に思う。
お前の意志を最大限尊重して、自身の気持ちには多少蓋をした自覚があるんでね。
それがお前を寂しくさせていないことを願う。
お前の目にはさぞかしあっさり身を引いたように映っただろう。
この身の内を焦がす恋情を抑えつけていたことを露ほども知らないお前には。
今更伝える手段もないが…お前は文句なしに可愛くて、そしていい男だった。
――ああ、これはもっと早くに直接言いたかったよ。


お前ならすぐに次の相手が見付かるだろうから心配はしないよ。
どうかお幸せに。
2 リヴァイ
エルヴィン、横入りの言葉を残す事。許して欲しい。少しだけ…引っ掛かる内容だったモンでな。お前の言う相手が俺の姿かさえも分からねぇから、一方的に言う事になっちまうが…

鍵は、ぴょん、と。

お前がもしまだほんの少しでも気にしてくれて居るのなら、鳩の宿は変わってねぇから会いに来て欲しい。俺も未だお前の宿を消せぬまま。叶う事ならばもう一度歩み直してぇんだ。
両手の指で余る程でしか共に居られなかったが…
お前に逢いたい。
3 エルヴィン・スミス
おや。
レスが付いていたから年甲斐もなく吃驚してしまった。

リヴァイ、こんばんは。
レスを拝見した。すまないが…私はお前の想い人ではないんだ。
期待をさせるようなことになってしまって心から申し訳なく思う。

君の未来が明るいものであるよう、この少しの縁から祈らせてもらおう。
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5 エルヴィン・スミス
こうも驚くことが続くとは。
こんばんは…いや、もうおはようのほうが正しいのだろうか。
レスを付けてくれたリヴァイ。
君が想いを馳せている「私」もやはり私ではないようだ。
申し訳ない。
私は他人の傷を抉るようなことをしている気がしてきたよ。

…この記事は削除したほうがいいのかもしれないな。