1 エレン・イェーガー

春を届けて、


そう言っていた貴方は…元気にしているでしょうか。結局、貴方に春を届ける事が出来ないまま…もう夏を迎えようとしている。…嗚呼、貴方は暖かい日々を過ごす事が出来ただろうか。


春を待ち遠しく思っていた貴方から連絡が無くなって、俺は確認する勇気すら持てずに居た。今も探す勇気なんか無いままだ。臆病な俺らしいって言えばらしいでしょう?…でもそのままで良いって思う癖に、たまに貴方の笑顔や優しさがチラついて…少しだけ思い出を吐き出したくなったんです。


優しくて白い、そんな貴方との…記憶の一部を。