1 リヴァイ

無題

お前と出逢った頃から、四季が一巡して。またこの季節が訪れた。高が一年、然れど一年。それはもう遠い記憶。積み重ねられたそれらの中に埋もれて、すっかり冷え切ってしまった暖かくも優しい、それであって少し塩っぱい思い出の数々。掘り起こそうにも、脆いそれを傷付けずに成し遂げる術を俺は知らない。

だからもう少し薄れて、完全に風化するまで待つしかない。きっとお前もそれを望んでいるだろうから。…自ら切り捨てておいて何を今更と、嗤うか?
ただただ幸せであって欲しい、笑顔でありますように。心配はしてねえ、恐らくお前なら誰もが惹かれるだろうから。さ、気の赴くままに綴った雑記は屑籠へ。