1 アニ・レオンハート

願い事

寂しい

なんて、言える訳ないよ。忙しいあんたの事だもの…今だって夢中で何かをしてるんだろう?そんな姿が好き…大好き。誇りに思うよ。だから…あんたにはこんな事言えないし、言わない。

好きになるにつれ、貪欲になる自分。イイコちゃんな振りをしながら、自分の心の奥底にある本音を垣間見る。…なんて我儘なんだろうね。あんたの現状を理解しながらも、もう少し傍に居てって腕を伸ばしそうになる。

あんたも知っての通り、私は不器用だから。嘘を付くのは下手なんだ。だから下手な嘘を付いてあんたにバレる前に、こんな我儘な…どうしようも無い気持ちは此処に置いていく。

ごめんなさい…、…こんなにも貪欲で。
こんなにも、あんたは私を大切にしてくれているのに。


七夕の夜に、星に願うよ。
どうか…


こんな我儘な気持ちなんて置き棄てて
あんたの隣で、一緒に笑いながら手を繋いで居られますようにと。