1 ミカサ・アッカーマン

どんなに努力しても

私があの人に選ばれることはなく。

傍に置いてもらえるだけ幸福だと、気を許してもらえているだけ幸福だと、思うべきなのか。未だによくわからない。
どれだけ近くにいて、どれだけ触れて、どれだけ言葉を紡いだとしても、あの人は私を隣になど置かないだろう。残酷な人だ。

愛しいと、思う気持ちに嘘はないけれど。心が、壊れていくの。
幸福か否かと問われれば、否。どれだけ泣いたかなんて、もうわからない。

助けを求めた指さえ、どうやら滑り落ちてしまったようだから。