1 エルヴィン・スミス

終止符

まずは、代理立てしたことを詫びよう。すまないね、新兵。


私から動く気はもう随分昔に削がれ失くなってしまったよ。
それを薄情と呼ぶのかもしれないが。だとしたら、君は何だというのだろうか。

嗚呼…責めているつもりはないんだ。ただ、期待することよりも諦めることの方が得策に思えてね。
これが私なりの結論だ。


謝罪は好まない。
言われた方は許さざるを得ないだろう?それに、謝るくらいなら最初からしなければ良い。違うかな?
ごめんも愛してるも…聞き飽きてしまった。
それはね、気持ちが籠もっていないことが明白であるからだ。

信じた私が腑抜けだったと言うことか。
ならば何故君は帰還した…もう、止さないか。この現状では何も生まれやしない。


まだ若い。君には未来も希望もある。
──自由に歩むべきだ。
2 ライナー・ブラウン
代理だと言いましたね。
その影に隠れている人物が俺の予想に当てはまるのなら…、団長の言う新兵というのは、恐らく俺でしょう。
まぁ、違ったならこの返信は無視してください。
…違わねぇなら、伝言をひとつお願いします。

縛り付けて悪かった、指輪は捨ててくれと。

気持ちがなかった訳じゃない、ごめんな。

どこかで幸せになってくれ。