心に降るのは、涙雨。

恋人らしい事を何ひとつしてあげられなかった。何ひとつ手渡してあげられなかった。その孤独な心も救えず嗚咽で震える小さな身体もこの腕に抱き留めてあげられずに。呆気無く終わってしまった。ごめんなさい。私は弱いから…ひとりでは何も出来ない…けれど、強くなる為に前を向く。どれだけ視界が滲んでしまってもどれだけこの先孤独と隣り合わせでもただひたすらに真っ直ぐに。だからどうかあなたも振り返らないで強くなって。一人に怯えないで立ち上がって。もうこの声は届かないだろうけれど涙雨で濡れてしまった心の弱い臆病な彼の最後の叫びを、此処へ。私はずっとあなただけを愛している。そう、あなただけいれば、それで。
とても美しくて眩しい世界を、有難う。エレン。