1 ジャン・キルシュタイン

忘れられない、忘れたくない

念の為、先に言っておくがこの姿は代理だ。奴がここを見るとも思えねぇが、代理でいる方が話し易いから、代理だ。

……お前はもういない。…俺を嫌いだとも、他に好きな奴が出来たとも、何も言われてねぇ…別れの話さえせず、お前は、消えた。
ただ、PL同士で話したきり、だ。

「今はもう、この世界自体に楽しさを見出せない」だと…?
っざっけんなよ…引き止めるにも引き止めらんねぇ、狡いだろ、それ。

好きなのはCPであって実際PLが恋をしている訳でもないだろうに必死になるのは馬鹿馬鹿しい、?
俺が間違ってるってのか。感情移入のしすぎだ、って言うのか?バカ野郎、別に寂しくなんか…ねぇ………くも、ない、……。畜生、負けた気分だ。
俺は、お前のように割り切った考え方は出来ねぇ。他に操る姿で別のCPを持ってたってのも、浮気と同じように思えちまう。

俺は、あれから荒んじまった、…代わりを見つけようと、何とかお前を、今でも大好きなお前を忘れようと必死で、今までしなかったような「1PL多CP」ってのを試し始めた。
こんなことしてても、お前の気持ちは理解出来なかった。割り切って遊ぶなんて出来ねぇし、……今、俺の相手をしてくれてる奴等にも申し訳ない。

俺はこの話を其奴等にするつもりもねぇし、今のまま、ずっと立て板に水ってな感じで愛を注ぎ続けるつもりだ…お前のように割り切って、な。

それでも俺は、今でもお前が好きでいる。
どうしたって好きなんだ。
愛してんだよ。忘れられる訳がねぇ。

お前に貰った手紙を少し読み返すだけで、好きな気持ちが溢れる、お前はいねぇってのにな、…もう心が張り裂けそうだ…長くは読んでいられねぇ。かといって捨てることも出来ず。
…ウジウジしてダッセェな、自分でも分かってっけどよ……。

お前が、好きなんだ。
今更戻れねぇ、今の恋人達は嫌いなわけでもねえし、幸せにしてやりてぇけど…俺がずっと好きなのは…お前だ。
俺は…ずっと、寂しいままだ。

お前を愛してる。会いたい。会えねえ。
情けねぇし、弱い、な。忘れて楽になれんなら、忘れたいとも思う、思ってるはずだ、でも忘れるつもりねぇのかもな…俺がお前を忘れたら、お前は本当にいなくなる。
寂しくてたまんねぇよ、クソっ…!

好きだ…ごめん。…ごめん。
ごめん…。