1 リヴァイ

無題

バカみてえにお前の腕で眠るのが好きだった。

冬ってのは、こうも寒さに堪え忍ぶもんだとはな。お前に出逢ってから、当たり前のように抱き締められてたせいだろう。だから、今こんなにも寒い。安らぎは確かにその腕のなかにあったのに。――…あの夏、お前と見た花火はまだ色鮮やかに鮮明に残したまま。今宵も、お前の腕のなかの熱の記憶を追って眠る。
あの優しい記憶があれば、当分は大丈夫だろう。…今日も月が綺麗だ、何処かで見てくれてるか?