唯一無二の

俺の番。

お前を失い…結局、この日を一人で迎えちまった。未だ傷心している訳じゃねえ…ただ、忘れられねえ。

数ヶ月前はあんなに笑い合っていたのにな。今でも鮮明に、無邪気なお前の笑顔が思い浮かぶ。

なあ、エレン。
いつかお前と再会出来る日を願うことくらいは…許せ。

残された手紙の切れ端。読む事が出来なかったことを悔やむ…

エレン…てめぇなのか…？
そんな夢みてえなことを考えては今日も1日が終わろうとしている。

お前に幸多く訪れることを願う。

失礼します。
文字に見覚えがあり、書かせて頂きました。

宜しければ鍵を頂けませんか？

・ゆでダコ
・茶デビュー
・プリンと焼きプリン
鍵はこれで分かるでしょうか。

オレは一度たりとも此処に書き込んだことはありませんし、今後も一切反応はしません。復縁もしません。

だけど、不届きな輩に貴方が翻弄されているのを知ったからには見て見ぬふりをして黙っている訳にはいきません。つまらない奴等に惑わされないで下さい。
それでは、どうかお元気で。

エレン。鍵を見て直ぐにお前だと分かった。
俺からも一応鍵を残しておく。
・猛反発膝枕
・人形にキス

意味も分からねえ物にまで翻弄されていた俺はクソだな。そして…てめぇは本当に、最後まで優しい奴だ。ありがとう。お前に出逢えて、俺は思いやることの本当の大切さを思い知った。

最後にもう一度だけ、伝えさせてくれ。
心からお前を愛していた。大分空回りしちまったがな…。それもそれで、悪く無え思い出だ。

だからもう、悲しい思い出として残すことはしねえ。勿論、お前の幻想を追いかけることも。

前を向いていこうと思う。もう一度潔くお前に振られたら、全て吹っ切れた。…クソ穏やかな、不思議な気持ちだ。一言でも繋がれたことに感謝を。

どうか互いに幸せに過ごせるように。
お前も、元気で。