1 リヴァイ

こうもあっさりと

無かった事になっちまうんだな…。


鳩の事故を経て漸く再会出来たと喜んだのも束の間、久し振りに届いた手紙を開けてみりゃ別れの報せを告げる白紙。せめて理由をと聞いてみれば他に優先したいヤツがいるから、だと。

寝起きに笑えねぇ冗談だとも思ったが…この世界は残酷だな…。お前は微塵も迷わずそっちの手を取った。
つい先日までクソ甘い言葉を紡いでいたその口は、今じゃ深く突き刺さる刃みてぇだ…。


引き留める術なんざねぇだろ、そんな風に言われちまったら…。だが何も知らずに、お前の帰りを待っていた俺はどうしたらいい…?行き場の無い虚しさと喪失感、背を向けられてただ聞き分けよく見送った俺の胸の内は…お前はきっと知る由も無いんだろうな…。

なぁ、エルヴィン…。