どうか幸せに

粉塵に塗れながら貴方の元へ帰りたいと願い続け、ようやく悲願が叶うと思った矢先に、貴方とよく似た人が他のオレに応じている所を見てしまった。
他人の空似かも知れない。それは頭で分かっていても、血の気が引いて巧く息が出来なかった。

あれが貴方なら、オレよりずっと笑顔が似合う聡明そうなその人と幸せになって欲しい。貴方には笑顔でいて欲しいから。
そう思いながら、連絡をしたくて……また会いたくて堪らない自分がいる。格好も何もつかねぇ、駄々を捏ねるただのクソガキだ。

勘違いでお別れすんのは哀し過ぎるから、一度だけ望みの全てをブチ込んだ便りを出します。もし貴方に違うお相手がいるならどうか返事は出さないで欲しい。そう願いながら、一度だけ。

リヴァイさん。ガキのオレには愛と言えるものはまだ理解出来ていないかも知れない。それでも確かに、貴方に恋をしています。
会いたい。でももう会えなくても構わない。もしも今貴方が幸せなら、それでいい。どうかあれが貴方でない様に。

矛盾しまくりな自分が嫌だ。