1 リヴァイ

無題

もうお前には鳩を飛ばせない。
此処に記すのを許せ。

俺を取り巻く環境が変わりお前との時間が取れなくなった。元々出会いも最近で共にした時間は短い。打ち切りを願ったのは俺なのに、今はただ後悔しかない。だがそれは俺の我儘であり、これ以上この関係を続けてもお前の待つ時間が増えるだけ。
なあエルヴィン、あの薔薇はとても綺麗だった。あれはまるでお前そのもので、瞬間に惹きつけられた。だがもう遅い。俺とお前は愛し合う事ができなかった。

俺を忘れろ。そして幸せになれ。
俺はもう少しだけお前を想い、そしてこの世界を去る。

エルヴィン、なあ…、

…やめておく。

エルヴィン、お前が最初で最後の想い人だった。