ハンジ。

……ここに残すのもどうかと悩んだが、礼を述べる為に連絡を取りたい、と言うことにする。

動物を癒やすことが職業なハンジ、数日連絡を取れねぇ、と言ってから結局随分と経っちまった。
落ち着いたところでよくよく考えて、……お前に拾われた礼をまだ伝えていなかったと思ってな。お前は変な奴だったが……布団の掛かった机も、…お前も、暖かかった。
命を拾われたことも、悪くなかったと…そう、思えた。
だからと言ってホイホイ拾って来るんじゃねぇぞ、仇で返されることもある。

――…感謝する。
…律儀だねぇ、狼は皆そうなのかな?雨の夜に出会った君…で、間違いないよね。

姿が見えなくなってから、どこかでまた倒れていたりするんじゃないかって思ってたけど…元気そうで良かった。風邪なんか引いてないだろうね?
動物の命を助けるのが私の仕事だから、見て見ぬ振りは出来ないよ。どんな場合でも、どう思われてもね。…でも、悪くないと…そう思ってくれたなら、それが何よりも嬉しい。……かな。あはは…柄でもない。

寒くて震えそうな時は、また顔を見せにおいで。あったかい炬燵布団も私のワンピースも、いつでも貸してあげるからさ。

君の幸福を祈っているよ。どうか、元気で。