二度音信不通になったエルヴィンへ

もう鳩も届かず、声の届かないエルヴィンへと宛てる。

鍵は9月20日以来連絡が取れず、9月30日に同じ姿で再会。10月3日を最後に連絡がとれなくなったエルヴィンだ。特徴的に笑う猫と言えばもっと特定できるか。


俺はお前を二重の意味で好きだ、気の合う友人であり文句のつけようのない恋人だった。
鳩が宛先もなく帰ってきたということは、つまりそういうことなのだと理解しているが、どうしても「幸せだった」と伝えたかった。

お前に出会わなかったらこんなに深く人を想う事はなかっただろう。だから、お前と過ごせた数日は幸せだった。

何も言わずいなくなったお前を恨んでいない。ただ、俺では幸せを築いてやれなかった事と、お前の不満に気付けなかった事、恋人ではなく友情だけを取ればよかったと後悔している。

お前はここを見ないと前に聞いたが、恋情は諦められてもお前との笑いに満ちた小気味良い会話だけがどうしても忘れられない。

もし見ていたら、お前が元気であることだけでいいから教えてくれ。事故が深刻なものではなかったと、今も健康であると、それだけでいいから教えて欲しい。