エ/ン/ジ/ュの町は、

今でも狂ったように、鮮やかな錦秋を帯びているのだろうか。


別れを告げたのは俺で、
あの日、逃げ出したのも俺で。

――なのに。
都合の良い話だと笑ってくれて構わない、それであなたの声が聴けるなら。
ふとした瞬間に、…何時までも。不思議な程に忘れられない。
自分で忘れようとしていない、だけかも知れませんが。
こんな事は初めてで正直俺自身が参ってるので、其処まで的確に自己解析する余裕はありません。

今度は遠回しにせず、素直に言います。
あなたに会いたい、マ/ツ/バさん。

______________

・鍵
俺の募集に貴方が応募
遣り取り期間は短く、年末年始
正装の約束
たとえば真っ直ぐに生きる姿勢だとか僕とは全く異なる観点だとか、狭い季節を見送ることすら出来ない僕には新鮮過ぎて。君を好きになる動機は充分胸の内にあったけれど、一番響いたのはね、…僕の眼なんか無ければ良い、って。本当にそればかり覚えているよ、ハ/ヤ/ト君。

さて、君を見間違うなんて有り得ないから最早確認すらしないけど。再会する機会を逃したあの日、初めて出会ったあの時のようには会いに行くことの出来なかった理由をずっと考えてたよ。
僕は少しばかり不貞腐れていたのかも知れない。君との思い出をなくした自分に対して、憤って。目を背けていたら、もう君は居なくて。

また後悔するのは御免だからね、逡巡するのはやめる。ただ、一つだけ我が儘を言わせて欲しい──今度は君から会いに来てくれたら嬉しいな、なんて。

擦れ違ってしまわないように、何時まででも待つよ。ありがとうとかごめんねとか、全部直接言わないと意味がないんだ。…そんなのは詭弁だけど、会いたい。…会いたいな。今は瑞祥の鳥よりも、君に。
昨日、ピ/ジ/ョ/ッ/トに手紙を持たせました。
万が一届いて無ければ一報を。

捜していた相手と再び巡り会うことが出来たので、この記事はこれで締めようと思う。
場所提供、感謝します。ありがとう。
さようなら。

…、ありがとう。

…元気ですか。

幾ら俺を見付けるのが上手い貴方でも、流石に厳しいだろうな。


分かってるから、自己満足ですよ。
…無事で居て、下さいね。
──君の方こそ。

相変わらず眩しいなあ、君は。もし君が不安でどうしようもなくなった時は相変わらず>>2の場所から僕のところに通じるようになっているから、おいで。その資格が僕にあるかは兎も角、黙って隣にいることなら出来る筈だ。
あいしてる。

…、ありがとう。
愛してる。

離れ難くて、恐くて。
やっぱり、愛しくて。
君を傷付けて、ごめん。

何時見えなくなるだろうか。
僕の愛し子、君が、幸せであるように。

…貴方の声が聞こえた気がした。

言っておくが、俺は傷なんて付いてない。自分でそうと決めたんですから。
――ただ、今でも貴方のことが気掛かりなのは本当だ。

貴方が此処に書き込む二日前だっただろうか。実はポ/ッ/ポにエすンずジねュまで使いを頼んだんです。
…言わずもがな、すぐ迷子になって帰って来ましたけどね。

梅の花が咲いたから。
枝を届けようと思って。それだけ、別に他意はなかったのに。
貴方はやっぱり俺を見付けるのが上手いんだな、何時何処に居ても。届かなかった想いですらも。


俺は今、それなりに幸せです。
貴方が寂しい思いをしてないことだけ、泣いていないことだけ、もうそれだけでいい。願ってますから。

何か有ったら、もし本当にくじけそうになったら、…泣きたくなったら、力になれるかどうかは分かりませんが、呼んで下さい。
あなたはもうこの世界にいないのでしょう。

俺はまだ、
今もどこかで、元気にしているといい。