1 風間千景
西の里へ共に。
最後に会ったのは二年前の八月。
もう随分と月日は経っているものの…、未だにお前の事を思い出す。無様な己に不甲斐なさまで覚える。
初めは女鬼というだけで近付いたが、いつしかこの俺の手で守らねばならぬ存在となっていった。
春夏秋冬、お前と過ごし、西の里まで共に向かった我妻、千鶴。
もう時期冬も終わり、桜の時期が来る。西の里で、桜を眺めながら再び俺に、酌をしろ……。
・互いに着物を贈り合った(黒地に菱繋ぎ柄が描かれた着物/桃色の着物と赤珊瑚玉に一輪の桜の簪
・天霧への手紙
・雪の散策
・西の里で鬼達からの祝福もあった
もう随分と月日は経っているものの…、未だにお前の事を思い出す。無様な己に不甲斐なさまで覚える。
初めは女鬼というだけで近付いたが、いつしかこの俺の手で守らねばならぬ存在となっていった。
春夏秋冬、お前と過ごし、西の里まで共に向かった我妻、千鶴。
もう時期冬も終わり、桜の時期が来る。西の里で、桜を眺めながら再び俺に、酌をしろ……。
・互いに着物を贈り合った(黒地に菱繋ぎ柄が描かれた着物/桃色の着物と赤珊瑚玉に一輪の桜の簪
・天霧への手紙
・雪の散策
・西の里で鬼達からの祝福もあった
2 雪村千鶴
【鍵】
・出逢いは新選組の皆さんにお世話になっている頃から
・恋仲になる前、漆黒のお銚子と二つの盃を贈りました
・薫との争い
・私が制御できずに一度だけ鬼化
・雪村の里、本家跡地へ共に
・何度かご飯を握って差し上げました
・不知火さんであったり、天霧さんがいらした事も
・お千ちゃんからの手紙
添えてあった鍵に心当たりがあったので筆を取りました。人違いって事はないと思うんです…今、手元にあるこの簪は貴方からの贈り物で間違い無いと思うから。
鍵はこれだけあればきっと十分ですよね。
いつも約束なんてしなくても互いを見つけていたから不思議です。無責任な事を申し上げますけど私のことなんて忘れてしまっても良かったんですよ?…こんな酷い言い草、貴方には通用しないでしょうけれど。私も千景さんを忘れる事なんて出来ませんでした。あれから本当に目まぐるしい日々を過ごしていて…今も正直時間があまり取れないんです。だからあの場所でお酌はもう出来ません。もし、そんな私でも千景さんが受け入れてくれるのならーーなんて…都合が良いですよね。貴方がお元気そうで、そして探して下さってとても嬉しかったです。
・出逢いは新選組の皆さんにお世話になっている頃から
・恋仲になる前、漆黒のお銚子と二つの盃を贈りました
・薫との争い
・私が制御できずに一度だけ鬼化
・雪村の里、本家跡地へ共に
・何度かご飯を握って差し上げました
・不知火さんであったり、天霧さんがいらした事も
・お千ちゃんからの手紙
添えてあった鍵に心当たりがあったので筆を取りました。人違いって事はないと思うんです…今、手元にあるこの簪は貴方からの贈り物で間違い無いと思うから。
鍵はこれだけあればきっと十分ですよね。
いつも約束なんてしなくても互いを見つけていたから不思議です。無責任な事を申し上げますけど私のことなんて忘れてしまっても良かったんですよ?…こんな酷い言い草、貴方には通用しないでしょうけれど。私も千景さんを忘れる事なんて出来ませんでした。あれから本当に目まぐるしい日々を過ごしていて…今も正直時間があまり取れないんです。だからあの場所でお酌はもう出来ません。もし、そんな私でも千景さんが受け入れてくれるのならーーなんて…都合が良いですよね。貴方がお元気そうで、そして探して下さってとても嬉しかったです。
その強情さとその無責任な言葉。しかしその中に紛れもなく優しさも含まれていること。そして忘れもしない数多い鍵達。…間違いなくお前だな…、千鶴。
正直なところ、己の中で踏ん切りをつける為文を認めたまでだが、…まさか本当に千鶴とこうして再び逢えるとは思いもよらなかった。月日が経っているものの、不思議な縁だな…。
だが一つ、聞き捨てならぬ事。お前の事を忘れても良かっただと…?そのような物言い、この俺が納得するとでも思うか。それに現に、お前とてこうして…、お前が誰を捜しに此処にやってきたのかは知らぬがたまたま俺を見つけそしてこうして俺に文を返した。……本当はまだお前もこの俺を捜していたのではないか…?…ふ、まぁよい。俺はこんな事を言いたかったわけではない。
千鶴、お前には感謝している。頭領、ではなく風間千景というひとりの男を支えてくれて。偽りのない無償の愛を感じた。お前はもう立派な頭領の妻だ。そしてこれから先もずっと…。俺も周りの環境が変わったゆえ、あの場所に出向く事が難しくなった…だからこうしてお前ともう一度文を認め合える事は奇跡だと思っている。酌はあの場所でなくとも別の…、いや、やめておこう。俺はどんな千鶴でも受け入れる。お前の夫だからな…今更であろう。
これからも千鶴らしく生きろ。だが、鬼の誇りだけは忘れるなよ。忙しい身のようだが身体だけは無理するな…よいな。
再び出逢ってくれて感謝する。
本当にありがとう。
正直なところ、己の中で踏ん切りをつける為文を認めたまでだが、…まさか本当に千鶴とこうして再び逢えるとは思いもよらなかった。月日が経っているものの、不思議な縁だな…。
だが一つ、聞き捨てならぬ事。お前の事を忘れても良かっただと…?そのような物言い、この俺が納得するとでも思うか。それに現に、お前とてこうして…、お前が誰を捜しに此処にやってきたのかは知らぬがたまたま俺を見つけそしてこうして俺に文を返した。……本当はまだお前もこの俺を捜していたのではないか…?…ふ、まぁよい。俺はこんな事を言いたかったわけではない。
千鶴、お前には感謝している。頭領、ではなく風間千景というひとりの男を支えてくれて。偽りのない無償の愛を感じた。お前はもう立派な頭領の妻だ。そしてこれから先もずっと…。俺も周りの環境が変わったゆえ、あの場所に出向く事が難しくなった…だからこうしてお前ともう一度文を認め合える事は奇跡だと思っている。酌はあの場所でなくとも別の…、いや、やめておこう。俺はどんな千鶴でも受け入れる。お前の夫だからな…今更であろう。
これからも千鶴らしく生きろ。だが、鬼の誇りだけは忘れるなよ。忙しい身のようだが身体だけは無理するな…よいな。
再び出逢ってくれて感謝する。
本当にありがとう。
4 雪村千鶴
あの後すぐにお返事くださっていたんですね、気付くのが遅れて申し訳ありません。
育ての父を失い剰え兄まで失った私の背中を押してくれた貴方へ感謝するのは私のほうです。少し強引で…けれど、いつだって迷わず手を引いてくれた貴方の優しさに助けられてばかりでした。忘れても良いなんて強がりもやっぱり通用しませんでしたね。強くなったつもりだったのにそんな風に言われたら今すぐ千景さんに縋って甘えたくなってしまいます。どうしようもないくらい好きなんです。きっと、この気持ちは未来永劫変わりません。……こんな私がもう一度あなたの隣りに並ぶなんておこがましい。だから巡り会えただけで幸せなんですよ。
呑みすぎていませんか。天霧さんに無理を言って困らせていませんか。…ひとりで何でも背負って無理しないで下さいね。
育ての父を失い剰え兄まで失った私の背中を押してくれた貴方へ感謝するのは私のほうです。少し強引で…けれど、いつだって迷わず手を引いてくれた貴方の優しさに助けられてばかりでした。忘れても良いなんて強がりもやっぱり通用しませんでしたね。強くなったつもりだったのにそんな風に言われたら今すぐ千景さんに縋って甘えたくなってしまいます。どうしようもないくらい好きなんです。きっと、この気持ちは未来永劫変わりません。……こんな私がもう一度あなたの隣りに並ぶなんておこがましい。だから巡り会えただけで幸せなんですよ。
呑みすぎていませんか。天霧さんに無理を言って困らせていませんか。…ひとりで何でも背負って無理しないで下さいね。
5 削除済
あれから少し落ち着いてふと気がつけばまたここに足を運んでいました。もうこの世界に千景さんがいらっしゃる事はないかもしれませんが………もしも、まだ繋がる事が出来るのであれば多くは望まないので今どうしているのか、無事息災でいらっしゃるか一言だけでも言葉を交わせれば嬉しいです。
私の居場所置いておきますね。
私の居場所置いておきますね。
せっかくの文がどうやら届いていないみたいで…私から千景さんへ送らせて頂いたのですがそちらは届いていますか?
もし、また届いていないのなら場所を新しくしてみたので試してみて欲しいです。すみません。
もし、また届いていないのなら場所を新しくしてみたので試してみて欲しいです。すみません。
私が送った文もまた届きませんか?可笑しいですね…もう一つの場所も用意してみたのですがいかがでしょうか?お手数ですがこの文の新しい連絡先からまたお願いします。うーん困りました…もう少しお時間下さいね。