北白川の姓を持つ兄様

貴方から白紙を貰ったから意味がないとは思うけれど、忘れられません。
また春が来ると思うとあの頃を振り返らずにはいられないのです。

あの頃は舞い上がってしまっていたから、やり直す機会があるなら…もし、まだあと僅かでも希望があるのなら連絡を下さい。
見ているかも分からないけど…可能性を捨てきれません。
鍵を置いていきます。

*こちらの募集にそちらが応募
*名のない己に『寿』という名をくれた
*旦那様と呼ばさず『兄様』と呼ぶ事を伝えた
*癇癪持ちで執事を殴り、己の首を絞めた事があった
*弟の代わりに己を買った

…兄様なら分かる筈です。
出来れば貴方と、もっと一緒に居たかった。

もし可能なら一言、捜さないで欲しいという否定でも良いから言葉が欲しいのです。

どうか笑顔で同じ春を…
もしくは諦めを下さい。