T …穏やかな日常。特に悪い夢を見た訳でも無く、ただ何となく真夜中に起きてしまった僕は気紛れにお前の部屋を訪れる。他愛の無い会話をするも良し、早く眠れと僕を部屋に追い返すも良し。 ____…素直に部屋に帰るか否か、それはまた別の話だが。
U …女王の命により忍び込むは二十歳以上の貴族と付き添いである執事のみが足を踏み入れる事を許された怪しげな船上パーティ。僕が二十歳以上だと言い張るには多少無理がある為、人前ではお前が主人、僕が執事という真似事をしなくてはならない。この船の上だけでは何時もと逆の立場になるということだ。
V …秘密裏に開発されたという惚れ薬。危険は無いとの事らしく、退屈していた僕は内心馬鹿にしながらもそれを飲む。数分経っても身体に特に変化は無く、つまらないと思っていたが____…ディナーの時間を知らせる為に僕の部屋に入って来たお前が空になった瓶を見付けるのを見て、僕はとある悪戯を思い付く。薬が効いた様、お前に惚れたふりを始める。
IV …Vの薬が実際に効果の有る物で、効き目は抜群。薬を飲んでから最初に見た人物____…婚約者を持つ身でありながら、僕はお前に惚れてしまう。