アニメ/マンガ 短期募集

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1 宇/髄/天/元(鬼/滅)
金木犀
 
金木犀の香り。夏の終わりが幾分過ぎたあと、ド派手に秋を彩って、漂ってきたと思ったら散ってる派手な香り。どうやら今年の俺あ見逃したらしく、鼻先でひととせ前を嗅いでるような妙な心地になっている。拙ねえ話だよなア。須磨が話してた、花街に売ってる金木犀のお香でも買ってやろうかと思うくらいには、秋のはじまりを見逃したことが身に堪えてやがる。

で、其処往くお前は嗅げたの? 金木犀。感じたの。秋のはじまり。そろそろ紅葉も派手に色咲く頃だろう。このままだと稽古場や任務先で眺められるはいいものの、森ンなかを着流しで歩いて秋を謳歌するたのしみも過ぎ去りそうだ。川に流れる色錦も見逃して、寒空のしたでガキみてえに焚き火しながら芋食うまでが容易に想像出来る。

──そこで、仕方ねえからお前の秋を聞きに来たって話。稽古だの任務だの上等、もとよりテメエらのお役目だ。無論、休息もな。稽古終わり次第ぽつぽつ話せりゃあいいし、非番なら布団ン中で食いたいモンの話でも、出先で見付けたちいさな秋でも教えてくれりゃあいい。切羽詰まった話でもねえし、第一、気イ張ってたら季節なんざ感じられねえだろ。
そうさな、三日くらい。だが、三日経たずに座敷出ても拳骨は落とさねえよ。そのくらい、変わり往く秋空の話でも、うつくしい紅葉の話でも、俺が見逃した秋のはじまりの話でも、秋に食いてえモンの話でも、読みてえ雑本、観てえ浄瑠璃の話でもなんでもいい。楽に語って、気が向いたら冬のはじまりも語り合えばいいんじゃねえの。あんま肩肘張ってもつまんねえだろ。そういうお誘い。

つうわけで、媒体は捨宿か帯。期限は三日くらい、途中で背え向けんのも可、継続はお前も俺も気が向いたら。規律遵守してる成人女性。提供は俺、募集は見知ったヤツでもいいし、殺される覚悟があるンなら鬼でも可。あとは話し始めたほうが色々分かんだろ。適当に好きな話並べて、まあ並べなくてもいいや。文寄越して来れりゃあ俺も出向くよ。流れても消すまでは募集中、と。以上、テメエも山走って来い!



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