11 無名さん
(初の大規模なイベントともなると緊張するのか出発前には入念に脳内シミュレーションをしていたが移動中はどうやらリラックス出来たようで睡眠を取り、そうして辿り着いた目的地は人工的な明かりがない為か星の輝きがより一層際立つものとなっていた。指定のジャージに動きやすさを考慮した黒のスニーカー、持ち物を詰め込んだリュックサックと準備万端。目的の地点に着くとパートナーと己の二人だけ降ろされて、この地の何処かには他のペアもいるのだろうが辺りを包む静けさのせいかこの場所には自分達しかいないような気分になる。そんな思いを浮かべていると彼が目の前の景色にはしゃいでいるような声を出し、それに引き寄せられるように視線向ければ確かに綺麗な光景が視界に広がり、素直に感想述べるも次いだ言葉は意地の悪いものである。次の目的地の方を向こうとした時に視界に映り込んだ掲示板の存在に少しだけ首を傾げるとそれに気付いていないらしいパートナーへとわざわざ知らせて/↑)…うん、綺麗。これからこんな景色見られないだろうし、今のうちに堪能しないとな。…うん、多分そっちだと思う……白崎、あれ。何かある。