30 無名さん
(日の入り時刻を過ぎ徐々に空が暗く染まりだした日暮れ時、ジーンズにスニーカー、半袖Tシャツのラフな格好で現れた先は公園の中に設置された自動販売機の前。早速ポケットから小銭を取り出し投入すると、直後になんとも小気味良い音を立てながら十円玉一枚が返却口に戻って来て。怪しむ様に眉間へ僅か皺を寄せ二度、三度と同じ十円玉を投入してみたものの結果はやはり同じで、溜め息をつきポケットの中に入っていた最後の硬貨の五百円玉を投入。しかしその期待の五百円玉もどうやら自販機に上手く認識されなかったようで、返却口で硬貨が跳ねる虚しい響きを聞きながら目の前の自販機を軽く睨み付け独り言ち/↑)…戻ってくんなよ。