46 レステリーゼ様
…――――la〜
(静かな音でクラシックを奏でていた楽士達が演奏を止めなにやら忙しなく動きを始め元よりリハーサルしておいたのか正確な定位置に着いた頃にはパーティーに来ていた方々の視線は楽士がいる中央ステアの方に。その瞬間証明が暗くなり聞こえてきたのはガラスのように透き通った…だが芯の強い歌声、ステアの上から現れた自身の姿は何時も城下に降りる男 の扮装ではなくサテン地の上からシフォンを重ねたホルターネックの白のロングドレス、胸元に黒の花をコサージュとしてあしらい髪型は緩くウェーブをかけているため階段を降りる度にフワフワ揺れ。淡い笑みを浮かべながらゆったりとした旋律を奏 楽士はそれに合わせ演奏を)
〜〜…ぁ、っ。
(約10分間、歌を止め演奏も終わりを告げる後奏の音も無くなると証明が再び付き明るくなり静聴していただいた皆さんに感謝の意をこめつつドレスの裾をつまんで揺るやかな動作で会釈、大きな拍手を耳にすると成功したと安堵の息を漏らしそそくさと会場の空気に紛れて「探し 物」の情報を探してしまおう、そう踵を返しかけた途端自分に集まる男性達が。服装から貴族の公爵位で様々な質問と話題とそして食事や約束の取り付け…逃げるのが遅かったかと内心後悔の念を秘め何時もの如くあしらおうと思っていたが男性たちの気迫に圧倒され気味でどうしようかと困惑の色をその表情に浮かべてしまい)