47 優河
そうか
そうやったな(笑)


墓、みたいなもんなんかな?
その石って……
こえーなぁ……

え!?
大丈夫やで!?
ちゃんと伝わったし!

次は俺か〜


小学五年か六年の頃
親父と兄貴が卓球教室に通うから通う?って言われて通いはじめてね
バスと電車つかって隣?の安部川の方の体育館に通っててさ

そこでめっちゃ仲のいい友達ができてから
練習はちょっとやってから友達とずっと遊んでて(笑)たまに怒られながらもやってたんや


通ってる時間がしかも夜でな〜
学校終わったらすぐ体育館まで行って
夜の九時までやってたん
せやから外なんて真っ暗やんな

しかも体育館の中は卓球やってる場所以外の通路やフロアは大概電気消してて
ちょっと暗めな中で遊んでたんやけど


そんで、いつもテーブルの上に紙があってな
ま、ご意見用のやつなんやけど(笑)
そこでいつも二人で絵を描いててん

あるとき、友達が練習で先生に呼ばれて
俺が一人で絵を描いてたら誰かが後ろを通ったみたいでな


大きな人影が俺の視界に入ってん
せやから誰だろうって後ろみたけど誰もおらんかってなー

見間違いやな、ってまた絵に没頭したんやけど
また影が通りすぎて
今度は

「どこ……ここ、どこ……」

って言っててな
はい?ってすぐに後ろみたけどやっぱり誰もおらんかった
せやけど、影だけ、はおったん

男性の影で

「どこにいるの?」

ずっとこっち向いてるん
俺はわけがわかんなくて
どうしていいかわかんなくて
そこに立ってたんやけど
そしたらちょっとずつ近付いてきてな

「怖がらないで……一緒にいこうよ?」

そう言って手をのばしながら近付いてきたんよ
でもなんもできんし、足も動かんくて
汗が出てたけど拭うこともできんくて
どうしようって頭が混乱しててな


そしたら手が肩について、腕つかんできて
ひんやりしてさ
ええぇぇぇええ!?
掴めるんかァァァ!?
って、そっちに驚きで

少し引っ張られたら

「優河〜、優河の番だよ〜」

って友達が駆け寄ってきてくれて
その瞬間に影は舌打ちして消えたんやけどね
これまたようオチもないけど


……つか俺のが勉強した方がよさそうやな(苦笑)
長くなってすんませーん
(ID:BLVBJh)