5 舞夢◆TJD4
DOZING GREEN

蟲喰う溶けた瞳に見せられ息絶える。撫で下ろした心がまた一つ無くなる。
ムカつくほどに清々しい太陽が雨音ザラリ・グラリと激しく胸を打ち付けて心の憎悪と混ざって…

裂けた胸を踊らせた意味はお前らに俺というものを植え付ける為だ。そしてそんな事をしても何一つとして伝わらないお前らへの空しさに問う…所詮こんな事に意味がないという事を… でも俺はもれる真っ白な声に自分を包み意味を見いだす。太陽の中に溶け込み。お前らを皮肉に照らしてやるよ。                     淫ら開けた傷口無と消え無と生き無と笑う、世間の仕打ちに虚しく耐え骨になり、視線の先には溶けだす君の心臓…全てが離れていく…           薄暗い朝に君の声だけが残酷に響く…サヨナラ…              裂けた胸をまた踊らせて自分への弱さに問う…   ただ今は一人でいい…              あの春の夜、涙もろい俺に君は、地を這いながらもまた一輪の傷を…