6 無名さん
(普段通り級友と挨拶を交わし、真っ直ぐ向かった屋内プール内部にて和気藹々と練習に打ち込む最中、暫し席を外していた顧問が申し訳なさそうに眉尻を下げ告げた内容は急用による活動の切り上げの告知であり。頭上で手を重ねお辞儀したようなポーズから、いざ水面に飛び込もうと踵を上げた己に急ブレーキをかけるもやや遅く、何とも不恰好で中途半端なフォームで前のめりに落下し仲間から笑われたのは今からおよそ30分程前か。通常の半分にも満たない練習を終え身支度をしタオルを濡れた髪に当てつつ、数十分前経っても消えない間抜けな自分と脳内で戦いながら冴えない表情で向かうは屋上、少し風に当たろうと片手でタオル越しに髪を抑え、残った手で重い扉を押し開くとそこには先客の姿が/↑)
今日はもうダメダメだよ…っ、あれ…、三宅さんかな?