60 同一ちゃうで
(今まで興味はあったものの訪れる機会が無かった大学構内。まだ見知らぬ後輩たちと仲良くなりたい一心でカード片手に歩き回っていたが大学の構内という珍しさに疎かになっていて。自由行動も終わろうとする最中、足が向いたのは心地よい風が吹く中庭。高校内の中庭とはまた一味違うものに歩きながらその風景を楽しんでいて。ふ、と自身の後ろからは此方に向かって掛けてくる足音で、それに気づくと歩んでいた足を止めそちらに振り返ると差し出されたカード。それならば…と同じように手書きの文字が書き加えられた自身のカードをポケットから取り出し彼女の前へ/↑)
こんにちは、3年の中条香澄です。私でよければ、是非お友達になってね。あなたのお名前教えてくれる?


(交流会で空腹を満たした後、興味津々だった大学構内を見て回るべく探索に出て。しっかりと着こなした制服のポケットには青色の名刺カードをなくさない様にしまい込み、興味深げに忙しなくなくあちらこちらを見回しながら口内を探索し、中庭へと辿り着くのと同時に何処からか聞き覚えのある声を耳にして立ち止まり。確認の為に辺りを見回すと、ビオトープ前のベンチに座っている同じ高校の制服姿の青年を発見して其方へと足を向け。近づいて行くにつれ、何やら苦戦している相手がクラスメートである事を確信して微かに笑みを浮かべ、ベンチの背後まで辿り着けばそのまま後ろから覗き込む態勢で身を乗り出して声をかけ/↑)もっと関係ない名前で呼んでみれば?例えば、ぴょん太!とか。