61 無名さん
(部活も終わり更衣室で着替えをする最中、一人のチームメイトが彼氏とパーティーに行くと言い出しハロウィンパーティーの話題へ。そこで出てきた「かぼちゃのプリンが美味しいらしい。」という情報が気になり、帰りに一人こっそりと覗きに来たつもりだったが、受付らしきゾンビの仮装をした人に捕まってそのまま更衣室へ送られてしまい。仮装必須ということを初めてここで知るが、受付をして今更帰るわけにもいかず渋々置いてある豊富な貸衣装の中から、サテン生地でネックラインにレーストリムが着いた、膝上丈のキャミワンピ、レースの手袋、レザーのロングブーツとデビルの羽が着いたケープ、頭には角のカチューシャ、何れも黒で統一された衣装を着用し、最後に無理矢理渡された先が柔らかい身長よりやや短いくらいの大きな仮装用のピッチフォークを手にいざ会場へ。大きなフォークが目立ち少し気恥ずかしいため頭のカチューシャはすぐ外して首に掛け、周りを見てみれば皆思い思いの仮装をしており、外観ももちろんながらその内観も圧倒されるほど綺麗ですっかり異世界にでも来てしまったかのような凝った演出に、どこかウキウキしてくるのを抑えながらゆっくりと会場内を見て回り。一通り回り終えれば部活後ということもありお腹もちょうどよく空いてきたため今度は料理を堪能して)
どれもすごく美味しい…ちょっと食べ過ぎちゃったかな。
(想像よりはるかに美味しい料理を前に、箸が進みすぎたのか満足すると、お目当てのかぼちゃのプリンがあるのを確認してから一旦バルコニーへと出ていき。バルコニーから見える景色すらも徹底してハロウィン一色に統一されているのを目の当たりにし、来てよかったなと上機嫌になったのも束の間、バルコニーに背をあずけるようにしてくるりと振り返り会場内を広く見渡せば、どうやら一人でいるのは自分だけのようだということに気づき小さなため息を一つ。/↑)
せっかくこんなにすごいのに。誰かと一緒じゃないと、分かち合えないよねー。