7 無名さん
「ちゃんと汗水垂らして働けよ。勿論、給料の為にな。」
久我 道久

-Kuga Michihisha-
♂/21歳/大学生/179cm/B型/#2e8b57
性格

普段から気怠げな表情と金に染めた髪、おまけに目付きがやや悪いと言う事から一見人を寄せ付けない風貌をしているが実際はただの寡黙なだけで、口数の少なさや言葉の説明不足から時には誤解を招く事もある模様。何かとストレートになりがちな物言いを直すつもりは無いらしい。欲望に忠実に生きる久我は嘘を吐かずとも我慢はせず、意地っ張りで我が儘な一面を持ち合わせている為に冷静さを失うと感情的な言動が顔を覗かせる事も。金銭面に関しては人一倍煩く、余計な支出を兎に角抑えたがる傾向が窺える。高校時代から働いているスーパーの品出しでこつこつと稼いだ給料の遣り繰りをし、貯金に精を出す事が久我の生き甲斐の内の一つとの事。

備考

元の髪の色は黒だが金髪に染めており、染髪を幾度も繰り返している為に軋んだ髪の毛先は傍目から見ても所々痛んでいる。趣味は貯金と読書。また、カナヅチである事は家族や一部の親しい人にしか知られていないが核心を突かれない限り自分から決して言い出そうとはせず、余程見付けて欲しくない弱点とも言えよう。水に浮かぶ事すら危うい為に水泳全般は大の苦手だが運動神経が悪い訳ではない。
家族構成は両親と7歳年上の兄。高校教師として働く兄との口喧嘩は絶えないが家族仲は至って良好である。実家から二つ隣の駅にある大学に通っていて、行く行くは卒業して経理に関わる仕事に就きたいと言った理由で経済学を専攻している。星屑町に観光として足を運ぶ事となった経緯は同じ大学の友人達に夏季休暇中に何処かへ旅行に行こうと誘われたからであり、金の無駄だと間髪入れずに断ったが友人達の押しの強さに結局は根負けし、時には友情を育む事も大事だと自分に言い聞かせながら女気の無い男だらけの旅行に参加する事になった。

参考ロール

(大学の男友達数人と訪れた星屑町での観光も今日が最終日。水平線の向こうに沈み行く橙色の陽光を帯びた海面は鮮やかな色彩を帯び、機械や映像では無い自然の輝きに魅せられたかの如く、必要な荷物が纏められた黒のキャリーケースを手に人気の少ない砂浜に立つ久我は暫しの間穏やかに波打つ海原を眺めていた。淡白な己とは違い何にでも興味を示す友人達に休む暇も無く色んな場所へ強引に連れ回されたが、星屑町で過ごした数日間は何だかんだ言って楽しかったのかもしれない。右手首に巻いた腕時計を一瞥すると帰りの電車の時間まで後少しだと分かり、そろそろ友人達が先に向かった駅へ行こうと踵を返した先で目の前に見えたのは鍔の広い麦わら帽子で。少し視線を落とすと二つ折りの冊子を手に持つ女性である事に気付き、己と目が合うや否や働く人を探していると口にした女性に対して思わず訝しげな表情を浮かべる。…有名スポットとして人々の間で語られる観光地も他と変わらず人手不足なのだろうか。そんな要らぬ心配をしつつ女性から柔らかく勧められたパンフレットを手に取ると流し読み程度にぱらぱらとページを捲り、然して興味も無さそうに勤務内容を読み上げ)海の監視員とホールスタッフ、か。悪いけど他を当たって――待った。そんなに待遇が良いなら喜んで働く。…いや、働きます。(海の監視と言うからには万が一に備えて海に飛び込まなければならない状況もあるだろう。しかし、昔も今も海の中では浮く事すら侭ならない己にとって過酷以外の何物でもない。申し出を断る為に片手に持つ冊子を持ち主の女性の前に突き返すが、ほぼ同時に告げられた三食宿付きと時給の額に両手でパンフレットの端を持ち直すとそそくさと手元まで引き寄せる。先程までの気怠い雰囲気は一体何処へやら、俄然気を引き締めた真剣な顔付きで承諾の意思を伝えよう。これから大学の友人達に職場に実家にと各自に事情を説明をしなければならないが、破格の給料の為ならば容易い事だと内心で意気込むのであった――よもや珍妙な条件が未だに伏せられているとは知らぬまま、見事に掌を返して彼女の誘いに乗った久我の脳内は観光で消費した分と、あわよくば貯金に回す為の給料を手堅く稼いでやろうと言った私利私欲で埋め尽くされていた)