70 無名さん
椎名 旭妃
(時間帯が夕方だということもあってか窓の枠を越えて見える外の夕日は美しいコントラストを描きながら鮮やかな光を館内に漏らし放ってその光の当たり具合によって相手の佳麗で柔らかそうな髪が角度の関係で金色に帯びたように見える中、自身から声を掛けるまでは決して手を休めることはせず本を元あった位置へと戻す姿が見受けられたが声を掛けたと同時にその行動はピタリと止まり。替わりにこちらに身体を向けたことで身長関係で自身がだいぶ見上げる形にはなるが相手と目が合い。そのまま問われた質問に対し答えつつ相手の少し気だるそうな表情と抜けた声が擽ったく、ついつい口元を緩め小さく笑ってしまい)
ふふっ…えぇ、返却期間─今日までだったことすっかり忘れちゃってて。慌てて返しにきちゃいました。