80 無名さん
奥の手は最後まで隠しとくもんでしょ?

 常葉 理人(ときわ りひと)

男 17歳 168cm/52kg

■異能■
自身の半径5メートル以内にある任意の物体を媒介として最大で二本、左右一対の『腕』を生成する近・中距離射程の能力。媒介となる物体は非生物の個体・液 体に限り、腕自体は異能の力によって具現化された物であるがその性質は媒介とした物体に依存する。腕の大きさは原寸大から約2.5メートルまで自在に変え られ、全長が自分の身長を超えると両腕を同時に発現させる事はできない。また小さい程密度が高く頑丈で、大きくなればなる程脆く衝撃に弱い。基本的には射 程内であれば自由に出し入れできるが、他者からの攻撃を受けて破壊された場合その腕はしばらく生成できなくなる(最低3レス)。最大のリスクとして腕を発 現させている間は自分自身の腕は感覚を失い指先も動かせない使用不能状態になり、異能の腕が破壊された際にはダメージが自身の腕に還る。気力体力の消耗に よって能力が維持できなくなる事も。
平たく言えば近くの地面やら池やら天井やらから巨大な(時には普通サイズの)腕が生えてくる能力。殴ったり掴んだり薙ぎ払ったりとできる事は腕そのものと しか言いようもないが、媒介とした物体によっては意外性のある使い道も可能。ちなみに利き手が使えなくなるのを嫌って右腕だけを生成する事がほとんどのよ うだ。

■性格/備考■
痛いのは嫌い。死なないからって自己犠牲は御免だし、まして狂人になるなんて絶対に遠慮被りたいーー悪びれもせずに言い切る意識低い系異能者、常葉理人が 守りたかったのは世界の平衡でも人類の未来でもなく、自身を取り巻く小さな日常だった。異能の力を手にしたのは今から約10年前、都会過ぎず田舎過ぎない 何処にでもある地方都市で何処にでもいる高校生として生活していた頃の事。仲間内で行った肝試しで怪奇スポットと噂されていた溜まり場へと足を踏み入れて しまい、影響を受け心身を侵された友人をどうしても見捨てられず十分な覚悟も無いままに勧誘者の言葉に頷いた。それから3年程は自身の周囲に害が及ばない よう地元界隈で地道な闘いと浄化を続けていたのだが、成長期を終える前に時間の止まった容姿を誤魔化す事に限界を感じて家族や友人に何も告げずにひっそり と故郷を離れる。当たり前の日常と近しい者を守ると言う目的を手放した後は異能の力を持て余しながら国内各地を放浪、1ヶ月程前に辿り着いたのが何処か生 まれ育った街にも似た満宮市である。
他者と深く関わる事を極力避けてはいるが、人によっては馴れ馴れしくも感じるであろう人懐っこさと少し生意気な言動はただの高校生だったあの頃と然程変わ らない。不特定多数の誰かの為に命を捨てたつもりは無いと嘯いてみても、目の前に危機に晒されている人がいれば躊躇しながら結局は手を伸ばしてしまうのも 元来の性格。しかし傍目には明らかな異常は見当たらずとも幾度かの擬似的な死を経て精神は確実に磨耗しており、大きな兆候も本人の自覚も無いまま緩やかに 正気を失いつつある。そんな不安定な精神状態に加えて過去に関わりのあった異能者が発狂、失踪する姿を目の当たりにしているためか異能者と異形の攻防と言 う構図自体に疑念を抱いているようで、特に勧誘者に対して強い不信感を持っている。
外見的には明らかに未成年にしか見えず身分証明も難しいため長らく住所不定無職の身の上。市内の高校の制服を着て繁華街にふらりと現れ、ややいかがわしい手段を用いてその日の宿や金銭を確保する事もあるらしい。

■メモ■
鴨居(かもい)様 2016-12-06登録

■使用色■


[戻る]