93 無名さん
(っでえぇい?!……などと超アイドル級――この「超」は「超現実的」などと用いるときの「超」である――の奇声を粛々たるアイドル寄宿寮へ木霊させることなく済んだのは、それこそ声も出せぬほどに驚愕していたからに他ならず。恐怖というより大きい音に反応するダン.シング.フラワー的なリアクションはともすれば不審者とも思われかねないびくつき加減であり。要するに、超びっくりした、と。ごくごく原初的な感情に当初の目的も忘れかけていたくらいには確かに、時間帯がゆえの非日常性。だがしかし「…ゆうれい?」は此方の科白だと言わんばかり、扉越しに今は気配のみを感じている誰某かへは後々しっかりツッコミを入れねば、と、思っていたのだが。)

これが兄貴