1 エレン・イェーガー

幸せな御伽噺

桜が舞う美しい春の日に初めて出会い、
随分時が経ちましたね。
それぞれ2000羽を超える鳩を交わしながら
今なお貴女と共にあることを
心から幸せに思います。

迷子の猫を連れ帰り懸命に世話したり
仲間のことを自分のことのように悩んだり
誰かのために涙を零し
その幸せを祈ることができる貴女が
大切で愛しくてなりません。

幾千幾万の言葉を綴っても
貴女への気持ちは表しきれそうもない。
けれど、言葉よりも確かなもので、
貴女を守り、笑わせ、柔らかく包み込み
ずっと傍にあり続けるから。

オレの心に、
これほどの大きな愛を教えてくれたのは
貴女でした。
愛しています。
世界で一番可愛い、オレだけのお姫様へ。
61 エレン・イェーガー
一年で最も忙しなく最も楽しい年末年始、
手料理でささやかに祝ったクリスマスも
お喋りをしながら迎えた年越しの瞬間も
言葉では言い表せないほど幸せで
あたたかく満ち足りた時間でした。

どうしてハンジさんを好きなのか、
上手く答えるのは難しい…と話しましたね。
それは、素敵なところも尊敬しているところも
幾らでもあげることは出来るけれど
例えその素敵なところがなかったとしても
やはりハンジさんを好きだろうと思うからです。

そのままのハンジさんが好きです。
その笑顔を、これからもずっと
誰よりも近くで見ていたい。
57ヶ月共に歩いてきた大切なハンジさんへ
深い感謝と変わらぬ愛を刻みます。
エレン・イェーガー
62 エレン・イェーガー
初めてこの場所を訪れ
溢れ出しそうな想いを零したのは
4年前の昨夜、2月14日の夜でした。
任務や研究に没頭するあまり
寝食すら忘れることもしばしばで、
季節の行事など凡そ関心がなさそうだった貴女が
あの夜、贈ってくれた菓子の甘さと熱とは
今もオレの胸を熱くさせたままです。

共に過ごした年月分、互いのことを深く知り
良い所も悪い所もすべて見せてしまっただろうに
変わることなく傍にいて笑顔をくれる貴女を
オレは今夜も好きで好きで仕方がありません。
これはきっと一生治ることのない
幸福な病なんだと思います。
だから、あの日伝えた素直な気持ちを
今夜もう一度言わせてください。

オレの心に、これほどの大きな愛を
教えてくれたのは貴女でした。
心から愛しています。
エレン・イェーガー
63 エレン・イェーガー
59回目の記念日にはささやかながら乾杯をして
14日には両手いっぱいのお菓子と花を持ち帰り
期末で多忙な夜もふたり時間を合わせては
幸せな時間を積み重ねた、3月。
いつの間にか木々の芽がほころび
気付けば、貴女と出逢ったこの美しい季節が
また巡ってきました。

どれだけ一緒に過ごしても
何度、愛の言葉を口にしても
全然足りないくらいに貴女が好きで
貴女の声も仕草も笑顔も
全部が欲しくて仕方がないオレは
自分の子供じみた独占欲や貪欲さに
苦笑することもしばしばです。

そんなオレの馬鹿みたいに真っ直ぐで熱い想いを
受け止め、愛させてくれるのは
きっとハンジさんしかいません。

来月には大きな節目を迎えますね。
その大切な日を
ハンジさんとふたり笑いあいながら
迎えられることを願っています。
愛を込めて。
エレン・イェーガー
64 エレン・イェーガー
4月の、桜の花びらが舞い落ちるある夜、
オレたちはごく自然に
60回目…満5周年の記念日を迎えました。
5年間膨らみ続けた想いと感謝の言葉は
直接、伝え合ったけれど
ここにも少しだけ刻んでいきます。

貴女に出会えたおかげで
世界は驚くほど広がり
美しく、優しく見えるようになりました。
どんなに厳しい状況にあっても
貴女の言葉や笑顔に幾度気付かされ
背を押されたかわかりません。

いつの間にか貴女を見下ろす背丈になり
単身壁外に向かうことも増えて
隣で眠ることができない夜もあるけれど、
心は、いつも貴女の傍にあります。
――貴女のいない世界なんて
考えられません。

でも、きっとそれは貴女も同じなのではと
密かに自惚れながら。
オレにとっては最高の女性で
最愛の女性であるハンジさんへ
これからも変わらぬ愛を誓います。
エレン・イェーガー