1 ライナー・ブラウン

Sweet heart.

マルコ。
本当はお前と出会った記念となる日に、愛の言葉を格好良く此処に綴りたかった。

だが…、らしくもねぇタイトルを掲げて、想いが溢れてその日を待ち切れなかった。


…好きだ。好きで好きで堪らなく愛しい。

"少しでいいから僕との時間も作って欲しい"

なんて言っていたのを覚えている。

俺自身この短い間でここまで惹かれたのは初めてで…、こう言うとまるでそのままの意味になっちまうが、敢えて口にするなら身も心も引っ張られていく気分だった。


なぁ、お前が思っているよりもずっと、俺のお前に対する感情ってもんはでかい。
俺の隣はお前だけのもので、お前の隣は俺だけのものだ。
そうだろう?…マルコ。


俺の心臓はお前に捧げると誓った。

愛してる。
7 ライナー・ブラウン
この凍て付くような寒い夜に、その手を握って、その体を抱き締めて…大好きなお前の温もりを感じていられる俺は1番の幸福者だと思っていたが、どうやら俺は1番じゃないらしい。

1番の幸福者は僕、だってよ。

なぁマルコ……、いつも俺はお前には敵わねぇ。

また、お前が好きになった。
また、お前が愛しくなった。

変わらない愛を注ぎ続けてくれて、ありがとう。
いつまでも俺だけの最愛でいて欲しい。
俺もお前に、俺の出来る限りの精一杯の愛情を送り続けると誓う。


マルコ、愛してる。
8 マルコ・ボット
なあ、ライナー。
僕の元へあの頃と何一つ変わらぬ想いを抱いたまま帰ってきてくれて本当にありがとう。寧ろ逢えなかった分、今とても想われている気がして…それだけで僕は世界一の幸福者だ。

君を二番、と言うのは気が引けるけど。その代わり世界中で一番、君を幸せにしてあげる事が出来るから。…どうかそれで手を打ってはくれないだろうか?


そんなに格好良く誓われてしまえば、頷く以外の選択肢は無いと知ってる癖に…君はどこまでも僕の心を余す事無く鷲掴むつもりなんだな。その誓い、確と受け止めた。ありがとうライナー。
君だけの最愛で在り続けると、僕も此処に誓おう。


ライナー、愛してる。
9 ライナー・ブラウン
まずは…、3ヵ月記念だ。マルコ。

3ヵ月と言っても、俺がお前の傍に居てやれた日は少なくて…正直おめでとうなんて祝いの言葉を口にしていいもんかどうか、迷いがある。
お前がどう感じたか…、今日までの時間が幸せだったかどうか。それを聞かせてもらえると幸いだ。

…なぁ、マルコ。
お前が気付いているかどうかは分からんが、俺は文章を書くのが苦手で下手くそで…
だが、お前に俺の気持ちが少しでも強く伝わればいいと思いながら必死こいて書き綴ってる。
端から見りゃ、滑稽に見えるかもしれんだろう。
笑われたっていいんだ。大切な人のことを想って取る行動に何一つ恥じることなんてねぇ。


…昨日のハプニングには驚いたが…お陰で、改めて分かった。
お前が居なきゃ俺は、地に足を着けて立っていることすらままならない。
どんなことをしてでもお前をこの腕の中に閉じ込めておきたい。
どうしようもないくらい、愛してる。

お前はよく俺のことを太陽に例えるが、それなら俺は今日からまた次の記念日まで…その次も、その次の記念日までも、
太陽みたいに優しく温かく、お前を包み込む存在でいさせてほしい。
お前は月みたいに優しく静かに柔らかく、俺を包んでいて欲しい。


好きだ。これからも。
俺の最愛へ。
10 マルコ・ボット
記念日にこんな素敵な手紙を愛の溢れる此処へ残してくれてありがとう。


君と出逢ってから愛する幸せは勿論、愛される幸せを知る事が出来た。
…僕は思うんだ。大切なのは一緒に過ごした"時間"では無く、一緒に居た中で"どれ程想い合えたか"じゃないかなって。だから今までの時間が幸せだったか、なんてそんな心配は無用だ。僕が100の愛情をあげられたとして、ライナーは120…いや、それ以上で返してくれるから。
だから今も尚、僕の幸せは続いている。君のお陰で、ね。

長考派だとは思っていたけど、苦手で下手くそなんて思った事は無かったな。僕の為に君の大切な時間を割いてくれて、苦手ながらも頭を悩ませ丁寧に文字を綴ってくれて、本当にありがとう。
僕は君から紡がれる言葉が大好きなんだ。優しくて暖かくて…何よりも随所に散りばめられた愛の欠片達に、僕の心は恥ずかしいくらい魅了されているよ。
僕も、僕の意としている想いを出来うる限り伝えられるよう、例え格好悪くとも有りの儘で表現していこうと思う。


君にあんな言葉を言わせてすまなかった。
ライナーが居なくなってしまう未来は僕が想像していた以上に怖くて…情け無いけど涙が止まらなかった。
なあ、ライナー。捧げてくれた心臓を返す予定はこの先も無いし、寧ろ返す気なんて更々無いよ?僕だってどうしようも無いくらい君が好きで愛おしく感じているんだから。

…そうか、僕は君を太陽と例えていたんだね。無意識だったけれど、そう感じていたのは確かだ。だって僕等人間は陽の光が無いと生きていけないだろう?僕にとって君がそうだ。近付き過ぎれば溶けてしまうかもしれないけど…それでも構わないとさえ思える。
何時までも僕を包み込んで離さないでいてくれ。どんな暗闇の中でも道標となり君を照らし続けるから。


三カ月間で膨れ上がった愛を更に大きな物へ変え、来月もこうして君の隣で祝わせて貰うな。


ライナー、愛してる。