1 アニ・レオンハート

無題

結局は信じた私が馬鹿だったって事さ。…好きなのか嫌いなのか、もう私自身ですら分からない。あんたのした事を許せないのに、それでもあんたの腕を離す事が出来ないんだ。

…あんたも不運だね、私みたいなのに出逢わなきゃ今頃は自由になれただろうに。今の私達を繋いでるものは一体どんなものなんだろう。ぽっかりと空いた胸の空虚感は埋まる気配がしない。

好きだ、好きだった。本当に本心からあんたの事を愛してたんだ。…もう一回信じさせてよ。
2 アニ・レオンハート
きっと今の状態は都合が良いんだろうね。あんたにとっても、私にとっても。本当にくだらなくて愚かで惨めで何て馬鹿馬鹿しいんだ、…でも哀しいくらいに愛おしい。もうそれが愛おしいって名前で合ってるのかどうかすら疑わしいけど。何が正しくて、何処から間違えたのか。もう、何も分からない。
3 アニ・レオンハート
傷付けて、傷付けられて。あんたと私、どっちがより受けた傷が深いのかを心の中で問い掛けてる。…そんなので勝ったって嬉しくも何ともないのに、さ。
4 アニ・レオンハート
好きの反対は無関心だって昔どこかで聞いた事が有るけど、それって確かに道理なのかも知れないね。少しずつ欠けて薄れて剥がれていくっていうか、さ。…あらゆる感情はとうに死んだ。