1 ジャン・キルシュタイン

揺れる花…

どうして毎度こう俺は人を支えて甘やかすだけの立場になっちまうんだ…?

何をどうやっても、誰と出会っても同じだ
心配して話聞いて、撫でてやって抱き締めてそれで終わりだ
俺はいつ誰に甘えていいんだよ
2 アルミン・アルレルト
…もしかしたら僕と話してたジャンかもしれないから、手紙を残させてもらうよ。
君はいつも僕を気遣ってくれて優しくしてくれて…嬉しかった。けど、きっとどこかで自分を抑えて我慢してるって感じてた。
僕はそんな君にせめて僕の前では本当の姿を見せて欲しかったんだ…弱いことは恥ずかしくないから、ヒーローになんてならなくていいから。
…でも、僕じゃ駄目だったみたいだね。ただ、普通に話せたらそれで嬉しかったんだよ。
甘えてしまったところもあるのは確かだから、そこはごめん…。

どうか、ジャンが本当の自分を出せる人と出会えることを願ってるから…。
ありがとう。
3 ジャン・キルシュタイン
…ごめんな…アルミン。
お前の事は大切に思っていた、お前の前では頼れるヒーローでいたかったんだよな俺は。疲れてどうしようもないんなら素直に甘えたら良かったと今になって思ったりもする。弱い部分を見せる事はした試しもないからアルミンみたいに可愛くなれやしない…そんな自分に嫌気がさしたよ。

突然 いなくなって 傷付けてごめんな。
本当ならもっとアルミンの側でカッコつけていたかった…。できることならヒーローじゃないダメな俺もさらけだせたら良かった、なんて思ったりしてな。

他の相手…そんなもんはいらねぇよ…、代わりなんていないだろ。終わってからも一つの出逢いを大切にする女々しい奴なんだ…これでも。

アルミン、お前は元気でやってるのか?それが心配でならねぇ…どうしているか、悩んでねぇか、相談してくれたあのことはどうなったとか、泣いてねぇかとか…気になって仕方ねぇよ。俺がいなくてもアルミンはきっとしっかりと歩いていけてんだと思う。終わってダメになったのは俺のほうだ。

それと、上に書いたことはアルミンのことだけじゃねぇ…以前の相手も含んで悲しくなっただけだ。