1 エルヴィン・スミス

無題

余り多くを語らず、それでいて雄々しく精悍だった君が、今ではまるで恋に震える幼い少女のようだ。涙を浮かべ舌足らずに拗ねる姿を見る度に、どうして良いのか分からなくなる。
一体何処で間違えた?あの頃の君はもう居ないのか。
出逢った頃の君にまた会えるかも知れないと、淡い期待を捨てられずに今までやってきた。だがそれもそろそろ限界だ。

君が好きだった。それは嘘じゃないさ。
だからこそ、惰性で付き合うより潔さを。