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女性

昔のままで…

【出演】
・木内梨生奈
・バーンズ勇気
【その他出演者】
・渡邊エリー
・永島謙二郎
・橋本甜歌
・千葉一磨 …他
(EZ)
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私たちは一磨くんが取ってくれていた席にすばやく座った。
エ『梨生奈!緊張しすぎだよ』
エリーは笑いながら私の肩をポンとたたいた。
梨『バレた?』
エ『そりゃあ分かるよ!!何年友達やってきたと思ってんの?』
その時、回りがヤケに騒がしくなった。見ると一磨のチームが入場してきたところだった
『キャー!!!勇気先輩!!!!頑張って』
みんな勇気先輩とやらの応援みたいでかなりうるさかった
謙『あんな奴のどこがいいのかね?ちょっとジュース買ってくる。おい、エリー金!!』
エ『う、うん…』
エリーはジュース代を渡した。謙二郎先輩はお金を受けとるとお礼も言わずに外に出ていった
(EZ)
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梨『エリー、謙二郎先輩っていつもあんな感じなの?』
エリーは苦笑いしながら頷いた
エ『いつもご飯食べに行ったときもわたしのおごりだね…』
私はもしかしてお金目当てでエリーと付き合ってるんじゃないのかなって思った。エリーの家はとてもお金持ちだからきっと…
梨『エリー、私思ったんだけど』
エ『ほら始まったよ!!』
エリーは話をそらした。きっと自分でも分かってるんだよね…それを認めるのが怖いんだろうなぁと私は思った━━━━
(EZ)
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本当に勇気なんだろうか…でもよく見てみると面影が少しだけど残っている━━それに耳をいじる癖まで一緒だ
梨『間違いない!!勇気だよ』
エリーは笑ってわたしの頭をなでた
エ『よかったね。見つかって』
梨『うん!!でも…勇気はわたしのことなんか覚えてないよ。だって7年だよ!さすがに忘れてるよ』
エ『大丈夫だよ!絶対覚えてるよ…今日さ打ち上げもかねて近くの焼き肉屋で勇気先輩も誘っていくことになったんだ!行くでしょ』
梨『で、でも…』
エ『決まりね!!!』
エリーはわたしの言葉を無視して勝手に決めた。
一方、試合はというと勇気と一磨の活躍もあり、優勝した
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謙『勝ったの?よかったじゃん…じゃあ俺帰るから!!』
エ『え!?いかないの?』
謙『だるいからいかない!!それより明日は九時にカラオケな!!!じゃあ』
そういうと謙二郎先輩はさっさと帰っていった。エリーは悲しそうだった
私はそっとエリーの頭をなでた
梨『エリー?大丈夫?』
エ『もぉ〜大丈夫だよ!!!気にしないで!さっ、うちらも行こう!現地集合だからさ』
私とエリーは急いで焼肉屋へと行った。入り口には、一磨くんと勇気、その隣には女の子がいた━━
もしかして、彼女?
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エ『おまたせ〜』
一磨『おせぇ〜よ!!てか彼氏は?』
エ『帰った…そんなことより早く入ろう!!お腹空いたぁ』
私たちは中に入った。勇気の隣にはあの女の子がベタベタくっついていた。
やっぱり彼女なんだ…
私たちはエリーがあらかじめ予約していた個室に入った。私はエリーの隣にすわった。目の前には勇気がいる
一磨『先輩!この子がエリーの友達の梨生奈、で勇気先輩と彼女の甜歌さん』
甜『どうも!!!』
勇『初めまして…』
それだけいうと勇気は携帯をいじり始めた。甜歌さんが話しかけるけど何だか楽しくなさそうに頷いていた。私は"初めまして"と言われてショックでたまらなかった━━━
梨『ちょっとトイレ…』
私はその場所にいたくなくて部屋を出た。
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私はエリーに"帰るね"とメールを打ち、その場所を後にした━━━━
少し歩くと後ろから足音がした。後ろを振り返っても誰もいなかった。だけど人影があるような気がする
もしかしてストーカー!?私は怖くなって走って逃げた。だけど後ろの誰かも走って追いかけてくる。私は全速力で走ったが、後ろの誰かから手を掴まれた
梨『いや!!!離して!!!』
私は手を掴んだ誰かの頭を叩いた
『ちょ、ちょっと!!俺だよ!!!』
『ゆ、ゆうき?』
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勇『いってぇ〜な!!まったく』
梨『だっていきなり追いかけてくるし…隠れてるし…ストーカーかと思ったから』
勇『まぁ…いいけどさ、それよりお前、あの梨生奈だよな?7年前の…』
梨『そうだと思う。勇気こそとっくの昔に私の事忘れてるのかと思ってた…でもエリーから話聞いて試合見て耳をさわる癖が似てたからもしかして…って思ったけど』
勇『もしかして俺が"はじめまして"って言ったの気にしてる?』
私は黙って頷いた
梨『正直ショックだった。勇気にとってわたしはただの思い出のほんのわずかな一部なんだろうなぁって思って…』
勇『ごめん…名前聞いたときは何も思わなかったけど面影が残ってたし、そのペンダント付けてるから、エリーちゃんが帰ったよっていうから急いで追いかけてきたんだ』
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梨『いつ戻ってきたの?あの時、もうこっちには戻ってこないとか言ってなかった?』
勇気は黙って頷き話を始めた
勇『うん…実はさぁ、親父の会社が倒産したんだ…最初はうまく言ってたんだけど、ある従業員が調子に乗ってある大手会社と契約したんだ…それからうちの会社はその会社に莫大な資金を送らなくちゃいけなくなって結局借金残したまま会社は倒産…だからこっちに戻ってきたんだ…東京の方が儲かるからって!!』
梨『色々大変だったね』
勇『まぁね…だけど会えてよかった!!ところでさぁまだ歌の勉強続けてるんだろう?』
(EZ)