カヲル君。

出会ったのは多分…6、7年前だと思う。それすらも確信を持てない。
連絡が途切れては君を探して、探されて、そうしてずっと君を待っていたんだ…僕は。
君はもう僕のことを忘れているかもしれないけれど、当時の僕にとって君はかけがえのない存在だった。…今もきっと、そうだと思う。辛いとき、苦しい時にそばに居てくれた。君の紡ぐ言葉に、ずっと惹かれていた。君の存在があったからこそ、僕は立ち上がれたから。
…もう、望みはほとんどないと思う。君がこの世界にいるのかも、分からない。僕のことを覚えてくれているのかどうかも。
でも。カヲル君。…また、もう一度だけ…君に逢いたいよ。君の声が聞きたかった、ずっと待って居たんだ、…ずっと…。


・当時のカヲル君のアドレスはaから始まるd社
・僕は春生まれ、君は夏生まれ
・風景の写真の送り合いをしていた。中でも印象に残っているのは雪だるまの写真
・毎年桜を送りあっていた
・ここの捜索板で1、2回再会したことがある

多分、ここまで言えば分かると思う。
…あのね、僕は今、元気に過ごしてるよ。カヲル君。あの時、君が居てくれたから…君の存在が、今の僕に繋がってるんだって思ってる。
また、君と話したい。声を聞きたい。君が紡ぐ綺麗な言葉を噛み締めたい。そうして…叶うならば、君にお礼を言いたいんだ。
カヲル君の存在は、僕にとって代わりなんてない、本当に本当に大切な…かけがえのないものだったから。

どうか、心当たりがあったら、連絡して。僕はずっと待ってる。…待ってるんだ。今でも。君に待って居て欲しいと言われた、あの時から…ずっと。
こんなに年月が経っているから君も、ここへ訪れたことを忘れてしまっているかもしれない。
取り急ぎの手紙を書いたけれど、それも届いているか…わからないね。

鍵は全て覚えているよ。
忘れたことなんて一度もなかった。

ふたたび逢えるかどうかはわからないけれど、一縷の望みを。
僕もまた君と、話がしたい。
カヲル君。…ありがとう。今し方、君に手紙を送ったよ。
もし届いていなかったら、もう一度此処に書き置きを残してほしい。