┼ 鎖唄 ┼

過去ログ371 2008/3/17 22:58

投稿者:空木
「攫作」
小さい頃に海辺で
よく作った砂の城

どれ程手を掛けて
立派にしても波に

攫われてしまって
消え去ってしまう

其でも一生懸命に
作り直してしまう

其の理由は何だっただろう
[次のお題は?]
「理由」で御願いします。
3/17 22:58
HP

投稿者:にゃむこ
幸せな時



公園の隅 花壇ではない草藪に
名前も知らない 紅色の花
摘んだ一輪 蜜をすう
手の平に乗る 甘い幸せ
まだ咲いているともう一輪
優しく 優しく、 ハンカチーフに乗せてみる

翠 紫 乳白 橙
砂場で拾った小石を添えて
愛おしいほどの 布の上

幼心に咲く世界
人付き合いの無い世界
あたしがあたしである世界
そこに流れる甘い香が
唯一 あたしの 確かな幸せ



[次のお題は?]
砂の城
3/17 22:54

投稿者:凛音
チョコレート
あまい あまい、 苦い。

それは、涙が零れるくらいに。

あつい あつい、哀しい。

この手の平の熱で溶けてしまえばいい。

全部、なくなってしまえばいい。

そう思ったのに 残ったのは

甘い 匂いと、汚れた 手のひら

この手で あたしは

子供の頃の幸せな記憶も、

握り潰してしまった。
[次のお題は?]
幸せな記憶
3/17 20:06

投稿者:えんちょう
女性 23歳 大阪
背を向けて
 
繁華街は今日も
時刻を知らない


私ときたら
ミュールを脱ぎ捨て
26号線沿いを
裸足でかけっこした


一人でよくまぁ、
出来るものだと


感心した


あぁ、
私自身の事だ

反省した


繁華街を背に
叫んだ

誰も聞いちゃいない


あぁ、
足が傷だらけ

黒と赤で
汚れきっている


可笑しくて
大笑いして
詰まって
咳き込んで


道路に這いつくばった


あぁ、


これは、

惨めですか?



[次のお題は?]
チョコレート
3/17 12:18
HP

投稿者:凛音
月夜の口笛
真っ暗闇
何処からか聞こえる口笛を頼りに

知らない一本道
歩く あたしは呟いた

「どうか消してしまわないで」

そして思い出す あなたのいた街
響いていたのと同じ 口笛

どうしようもなく懐かしくて

月の夜 探しに行くの
裸足の足が痛くても
[次のお題は?]
裸足
3/16 22:46

投稿者:シロ
男性 23歳
春日
春は出会いと別れの季節
風を頼りにした廻り合い
時には泪が一つ零れて
小さな愚痴も溢したりして

あの人の背中は広く暖かい
そんな日々の蒼さを想い
今日という日に題名を付け
また一つ大人になっていた

舞う花弁はまだ遠くて
共に落ちてくれる物もない
微かに開いた瞼から捉えた
いつも変わらない淡い光が
螺旋のように回る思い出を
そっと優しく包み込む


堪えきれず顔を上げて
泪の代わりにため息を出し
見上げた青い空どこまでも
雲一つなくてまたため息
[次のお題は?]
口笛
3/15 13:16

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