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haru
令和5年 山茶花3月号
アパートの小さきベランダ蝉を掃く
泳ぎたくなるほど冬の空青く
なほ続く戦渦のメリークリスマス
風邪ひいて約束一つ消えにけり
作庭は父の道楽龍の玉
古民家の屋根をせり出すほどの雪
街中にあふれてクリスマスソング
haru
令和5年 山茶花2月号
手を打てば寄つてくる鯉七五三
シフト表貼つて勤労感謝の日
(三村純也主宰の句評あり)
組みかけのパズルを組みて湯ざめかな
小鳥来るテラスに予約席の札
haru
令和5年 山茶花1月号
献立にあと一品の冷奴
雨やんで木犀の香に重さあり
円楽の亡き大喜利の秋惜しむ
赤い羽根一つ残りし回覧板
紅葉谷見下ろしてゐるロープウェイ
haru
令和4年 山茶花12月号
アパートの小さきベランダ蝉を掃く
流星を待ちつつ探す星座かな
棚下に下ろす盆栽台風来
一両車走る路線の彼岸花
野の花を摘んで束ねて風は秋
haru
令和4年 山茶花11月号
家事の手を止めて黙祷原爆忌
診療のあと汗だくの防護服
花火待つ砂浜に熱まだ残り
青空の下のアイスクリームかな
伽羅の香に包まれてゐる盆の家
合宿の甘きカレーと西瓜割
haru
令和4年 花鳥諷詠11月号
家事の手を止めて黙祷原爆忌
(吉岡乱水 選)
haru
令和4年 山茶花10月号
日焼して駐車誘導警備員
聞き込みの私服警官汗拭ふ
献立にあと一品の冷奴
水色の大きなリボン夏帽子