1 ジャン・キルシュタイン

二ヶ月。

こういう場所に何かを書くのは慣れてねぇっつうか、ガラじゃねぇと思うんだけどよ…たまにお前に寂しいなんて言わせちまうのは、オレに言葉足らずな部分があるんじゃねぇかと思って。
ただ、直接言うのはあまりにも恥ずかしすぎるじゃねぇか。だから、ここに書くことにする。


オレ達が出逢って二ヶ月経ったんだな。
二ヶ月ってなんだよ、中途半端だな!…なんて言われそうだが、オレもそう思う。
丁度一ヶ月前の今日、つまりオレ達が出逢って一ヶ月目になった日だな。お前に先を越されて正直「クソッ、やっちまった!」なんて思った。ああいうのを自然に、相手よりも先に言って、相手を喜ばせるのが吉…と、読んだ本に書いて…あ、いや、なんでもねぇ!

でも本当は、すっげぇ嬉しかった。
お前はオレを王子様なの?なんつってたが、冗談じゃねぇ。王子様はお前だ。お前に言わせりゃ、オレはせいぜいお前専用の馬…ってとこか?
まぁ、普段のお前はお姫様って言葉のがしっくりくるけどな。これが俗にいう親バカならぬ、恋人バカってやつなのか?お前が可愛くて仕方ねぇんだ。もっともっと甘やかしてやりたくなる。それくらい大切で、…す、好きなんだ。

おっと、話が逸れたな。
あー…なんだ。二ヶ月前の今日、お前がオレを選んでくれたおかげでオレ達は出逢えた。もし、お前が他の奴を選んでたらオレは今頃何をしてたんだろうな。お前無しの日常なんて考えらんねぇくらい、今が幸せだ。お前がオレを幸せにしてくれてるみたいに、オレもお前を幸せにしてやりてぇ。

たまに余計なこと考えてるみてぇだが…
オレはお前が思うよりも自分に正直な男だぜ?お前だから、じゃねぇ。お前がお前だから、だ。…ん?難しいな…言ってて訳わからなくなっちまった…なぁ、お前ならわかるか?
…とにかく!お前だから、大事にしてぇと思えるし、もっとお前のことを知りてぇと思えるんだ。だから、安心しろ。

長ったらしくなっちまったけど、これがお前に届かなきゃ意味がねぇ。
これから先、忙しい日々が続いて擦れ違ったりだとか、喧嘩もするかもしれねぇ。何があるかもわからねぇ。
それでも、お前が不安にならなくて済むように、いつか直接言える勇気があったらちゃんと伝えようと思…う…んだが…やべぇ、想像以上に恥ずかしい………


…愛してる、アルミン。