1 リヴァイ

手紙

今日でお前に出会って二ヶ月。
出会う、と言うよりはお前との日々が始まった日か。

お前から一言も無いところから、九割五分忘れていると見た。まあ、いい。別に。お前と共に過ごす日々のほんの一日に過ぎねえ。


最初からお前は変だった。
何が変なのかはよく分からねえ。ただ、お前の醸し出す雰囲気からなのか初めて会った気がしないくらい近く感じたのは覚えている。

やりとりも形を変えて、よりお前が身近になって。喜ばしい事に思えるがそうでもねえな。
初めに比べれば格段に頻度も高くなったのに、それでもお前が足りない。もっとお前と時間を共有したい。
…お前より俺の方が貪欲らしい。
無理をさせていると、いつも思う。いくら否定されてもこれだけは拭えん。

この一ヶ月は一悶着あった。些細な事から歪が生じて、視界が霞んだ所為でお前を見失いそうになった。
それでもお前は今、俺の隣にいる。それが嬉しい。

俺とお前の関係に絶対と永遠なんてもんはねえが、この縁はいつまでも大切にしたい。


此処をあまり見てねえだろうから、この文もお前の目に触れる事はない可能性がある。
そこで俺のささやかな願いを記す。
言葉は直接伝える事に意味がある、お前はそういう考えだろうが
偶には俺への愛を呟いてみろ、このクソ野郎が。

…とまあ、そんなところだ。

つまらねえ文に一言書いて終わらせる。


エルヴィン、好きだ。
さっさとこの指輪のサイズ直しやがれ。